感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
7
革命で荒れるメキシコ、カトリック教会も非合法となり、すべての司祭が銃殺されるか国外逃亡する中、逃げ遅れた一人の司祭。追われる神父を歓迎できない人々にとってもつらいけれど、神父にとっても苛酷。そもそもこの神父、酒は飲むし、日課はなおざり、私生児までいる破戒僧。それなのにぎりぎりのところでやっぱり聖職者たる信仰心を断ち切れない葛藤が哀れ。もう一人権力に屈して妻帯したヂョセ神父がいい対比になる。一度は国境を越えたのに・・自分自身で懺悔をささやくことになる場面には胸がつまる。2012/05/11
takeakisky
1
いくつかの場所で、幾人かの姿が描かれる。その絶望、その誇り、その諦め。見棄てられた人々。信仰。兀鷹。流れてゆく司祭。形にならない想念。信徒たちの信仰。みづからの信仰。みづからの行い。祭祀。弥撒、聴聞。告解。インディオの子供の死。グリンゴの死。死を前にした1ページ1ページ。ずっしりと重たい。目には見えぬ神の力と栄え。そして人間たちのあやふやな権力とつましい栄光。ラストは、どう読んだらいいものか、途方に暮れる。いつかまた読むと思う。タイムマガジンのオールタイム100ブックス。2023/09/06
温
0
む・・・難しかった。
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- 和書
- だじゃれどうぶつえん