感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
22
有名な作品でありますが初めて読みました。『怒りの葡萄』を思い出しながら読んでいきました。かなり救いのない話でした。2022/10/06
501
9
彼らが暮らす社会的背景や文化が全く異なるものの、人間臭さが面白い。一気に読み通す興味を掻き立てるほどではないが、数ページづつでも、彼らの言動を見守っていきたいと思いながら読む。近代文明に取り残された彼らの言動は理解し難い原理で動いているものの、でもやっぱり人間はこういうものだよな。衝撃的なのは主人公の母親に対する家族の接し方なのだが、でもやっぱり人間はそういうものなんだなと。2023/05/29
a.k.a.Jay-V
1
映画は未見。原作通りなら躊躇する。 先に映画を見ていたら、原作を読むのを躊躇すると思う。2019/09/05
目黒乱
1
救いのない話。近代化に取り残されたアメリカ南部の白人貧農。神に救いを求めるが、行動は非道徳的(盗み、姦通し、ネグレクトする)。こんな救いのない話なのに、ベストセラーであり、戯曲化されブロードウェイではロングラン記録を更新したという。また映画化もされている(小説とは内容はすこしちがうらしいが)。主人公の母親に対する態度はメインのエピソードではないが、最も衝撃的であった。「愛の反対は無関心」とはこういうことなのかと。しかも実の母に対して。2013/10/25
eremail
0
白人貧農ジーター・レスターには、彼の根っからの農民魂が、もうとうに荒れ果てて、何も産み出さなくなった大地や、種も買えない極貧の今の状況をどうしても受け入れられずに、毎年めぐる耕作時期には身震いするほど土と戯れたいがそれも出来ずにいる。彼を取り巻く状況は過酷の一言で、絶え間なく襲われる飢餓の苦しみ、子供の出奔とその後の音信不通、自らの保身のため年老いた親の死をも願う現実…アメリカのその年代のその地方のその階層の人々の苦悩を余すところ無く紡いだ叙事詩である。2024/07/14
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