新潮文庫<br> 変身 (改版)

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新潮文庫
変身 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 137p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102071014
  • NDC分類 943
  • Cコード C0197

内容説明

ある朝、気がかりな夢から目をさますと、自分が一匹の巨大な虫に変わっているのを発見する男グレーゴル・ザムザ。なぜ、こんな異常な事態になってしまったのか…。謎は究明されぬまま、ふだんと変わらない、ありふれた日常がすぎていく。事実のみを冷静につたえる、まるでレポートのような文体が読者に与えた衝撃は、様ざまな解釈を呼び起こした。海外文学最高傑作のひとつ。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

916
高校生の時以来の再読。カフカの小説の全体像を知らないで言うのだが、『審判』や『城』と比べると、あの何処に向かうのか分からないような不条理さと昏迷の暗さはここにはないように思われる。むしろ、どこかある種の快活さにも似た明るささえ感じられるのだ。変身譚としては、『山月記』があるし、その典拠となった唐代伝奇の『人虎伝』もそうだ。ただ、カフカにあっては何の理由もない突然の虫への変身である。主題はむしろ、変身そのものよりも、さのことによる他者との意思疎通の不可能性にこそあるように思う。怖れられ(コメントに続く)2014/10/24

禍腐渦狂紳士タッキー(悪食娘コンチータ)

347
大好きな作品。グレーゴル・ザムザは朝目覚めたら虫になっているいきなりの展開で、原因など一切不明。気持ち悪いと忌避する方もいますが、人間が別の存在に変わる突飛さがなんと素晴らしいことか!ただ、淡々と冷静に語られていく文章と自己分析がまたいい。でも、私が1番やるせなさを感じたのは、虫になってしまったグレーゴルを恐れ、最終的には見捨てた家族。父親から受けた致命傷となる傷、徐々に衰弱していくグレーゴル。そして、妹が兄に対して放ったあのセリフ。家族のために頑張ってきたグレーゴルの静かな最期は何度読んでも泣ける。2018/02/14

HIRO1970

286
☆★☆2004/01/01

Hideto-S@仮想書店 おとなの絵本 月舟書房

254
《不条理》という言葉を初めて実感したのは、この物語だったような気がする。ある朝、主人公のザムザは、自分が巨大な虫に変わっているのを発見した。理由は説明されない。家族も嘆き、運命を呪いはするが《現実》を受け入れている。不気味な寓話のようで、実は現実もそんなものかも知れない。ロジックを大切にする人からは怒られてしまうかもしれないが、まず現実があって、理由は後付に過ぎない事って少なくないように思う。この物語が描かれたのは1912年。装飾を排した冷徹なスタイルは1世紀の時を超えて生き続けている。2015/08/13

ゲンショウ

238
男は何故、虫になった?男は何故、煉獄の中生き続け様とした?何故を問うて、応えが還って来るものでは在りませんが、矢張り心に残りました。ある病とカフカの才能が生み出した芸術だと思います。考えるのでは無く、感じるべきなのでしょうね…。今でも残って居る印象は…‘窓から見える青葉、外は麗らかな晴天。清潔な食堂。そのテーブルの下に横たわる巨大な虫…。’看過してしまいそうな密やかな異常性。

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