感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りく
56
http://zizamo2193.hatenablog.com/entry/2017/07/11/192830 ブログ更新しました。 『モーパッサンの短編にみられる逆説的表現について 』 モーパッサンの短編の表現的な部分について考えました。2017/07/11
fseigojp
31
いわゆる戦争もの（普仏戦争で著者も従軍した）を集めている のんきな二人が魚釣りに行ってスパイ容疑で問答無用で銃殺される！息子を殺された老人が、仕返しにドイツ軍の軍服を着て、夜間に殺戮を重ね、堂々と銃殺される！2015/10/20
みくろ
21
モーパッサン短編集、戦争もの・怪奇もの編。登場人物らの生活感漂う彼の作風で戦争を描くとこうも生々しいのか。最初の「二人の友」で衝撃を受け、休む間もなく容赦のない救われぬ展開が続き、モーパッサンがいかに戦争を憎んでいたかが感じられる。怪奇ものは「水の上」「山の宿」など、広々とした自然の中にたった一人で取り残される不安や恐怖が実にうまく書かれていると思う。最後の「パリ人の日曜日」は、毎週いろいろな所へ出掛けていくパチソーが可愛くもありおかしくて和みました。全体を通しては「母親」「オルラ」が印象に残った。2015/05/28
ROOM 237
15
前半は戦中話で後半は怪奇話ゆえに鬱々とした印象が拭えない短編集だけどご安心あれ。くらぁい話は続くがラスト一行で仕掛けるサプライズに伏線回収力たるや、そろそろ来るぞ…と手に汗握るギミックが痛快で重度のモーパさん依存症ですわよオホホ。戦争で従軍に駆り出され辟易したモーパさんはその理不尽さを教えてくれる、軍人以外の身体張って戦った民間人の話が多いのはそういう事だ。後半の「オルラ」では、風は災害を起こすものだがそれ自体は目に見えぬという提議にハッとする、見えなくとも幽霊による実害を検証する男の狂気が凄まじい。2023/01/04
ソングライン
14
息子の戦死を知り、自宅に泊まっていた息子のような年頃の敵兵を焼き殺す老女を描く「母親」、戦争で両足を亡くした兵士の崇高な婚約者への想いが切ない「廃兵」など戦争の悲惨さを描く前半と後半には超常現象の恐怖を描く短篇が並びます。それぞれ物語に引き込まれる小品が続きますが、最後の「パリ人の日曜日」の単純な日常描写にホッとして終了です。2018/11/06
