出版社内容情報
頁の先に待ち受けるのは希望か、それとも絶望か。強制的に潜書へ引きずり込む新手の侵蝕者と対峙する織田作之助と坂口安吾。かつてない強敵に苦戦する彼らが見いだした特殊な浄化条件とは。表題作「可能性の怪物」他、久米正雄、宮沢賢治、夢野久作、そして北原白秋を語り手に『顔のない天才』著者が転生した文豪たちそれぞれの熾烈な戦いを縦横無尽に描き出す。ファン待望「文豪とアルケミスト」公式ノベライズ短編集、堂々登場。
内容説明
頁の先に待ち受けるのは希望か、それとも絶望か。強制的に潜書へ引きずり込む新手の侵蝕者と対峙する織田作之助と坂口安吾。かつてない強敵に苦戦する彼らが見いだした特殊な浄化条件とは。表題作「可能性の怪物」他、久米正雄、宮沢賢治、夢野久作、そして北原白秋を語り手に『顔のない天才』著者が転生した文豪たちそれぞれの熾烈な戦いを縦横無尽に描き出す。ファン待望「文豪とアルケミスト」公式ノベライズ短編集、堂々登場。
著者等紹介
河端ジュン一[カワバタジュンイチ]
1988(昭和63)年、愛媛県生れ。グループSNE所属。ゲーム制作や小説の執筆、漫画原案、アプリゲームの世界観構築を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
リトロ
29
ゲーム、文豪とアルケミストの小説。久米正雄、宮沢賢治、織田作之助、夢野久作、北原白秋の物語。どれも面白かったなあ。描写も良かったし、紙を使った仕掛けも楽しめた。彼らの作品を改めて読みたいなと思った。2024/07/07
シノミヤユウ
6
転生した文学者達が己の文学を見つめ直し、文学を破壊せんとする侵蝕者、そして読者と対峙する短編集。一人称視点の地の文が語り手となる文学者自身の独白のようで、読むほどに彼らの内面に引き込まれる。例えば、生前の記憶と紐づいた、転生したが故の悩みや葛藤。それを真正面から見つめ、苦しみ、悩みながらも力強く進んでいく、彼らの泥臭くも美しい生き様に心が震えた。特に「可能性の怪物」と「光へ」は読者に対するメタの張り方が気持ち良い!物語の中に引き摺り込まれ、本を読むという行為に温かな意味が付与された瞬間に、涙腺が壊れた。2024/04/03
だぐ
2
毎回お司書が思ってるより大変な潜書してる…そんなことになってたの…? 途中米騒動の話し出てきて笑っちゃった。図書館の歴史だねぇ2024/08/18
久利大也
2
現代に蘇った文豪たちが、作品を侵蝕し消滅させる敵と作品世界の中で戦う話。 ゲームは知らなくても読めるけど、原作/作家は知ってた方が面白そう。かなり作家の思想・スタイルが織り込まれててすごい。僕はあまり詳しくないんですが、彼らの抱えてる苦悩については相当研究されてるんじゃないでしょうか。それでいて単なる文学講義になっているわけではなく、“今の”読者への切り口が面白かったですね2024/07/07
のこ
2
文豪とアルケミストをやっている人なら小説のシリーズは読んで損はないと思う。今回は短編集でどれも良かった!特に久米先生の話は読んだ後に苦しさを覚えるけれど、それが良かった。また文アルの小説出て欲しいな。2024/07/06
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