出版社内容情報
禁忌を犯した僕ら──死の連鎖は神の怒りか? 瀬戸内海に浮かぶ千駒島(ちこまじま)では、巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が今も行われている。その島から、僕が通う大学の研究室に、隠蔽された過去の事件と新たな死を予告する手紙が届く。祀りの期間は、よそ者を入れない決まりがある島へ、先生たちと共に調査に向かった。閉塞的な環境でも希望を抱く若者に安堵したのも束の間、一人が消えた──忌まわしい因習と連続殺人に挑む民俗学ミステリー。
内容説明
瀬戸内海に浮かぶ千駒島では、巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が今も行われている。その島から、僕が通う大学の研究室に、隠蔽された過去の事件と新たな死を予告する手紙が届いた。祀りの期間は、よそ者を入れない決まりがある島へ、先生たちと共に調査に向かう。閉塞的な環境でも希望を抱く若者に安堵したのも束の間、一人が消えた―忌まわしい因習と連続殺人に挑む民俗学ミステリー。
著者等紹介
萩原麻里[ハギハラマリ]
兵庫県神戸市出身。3月10日生れ。2002(平成14)年、『ましろき花の散る朝に』でティーンズハート大賞佳作を受賞し、講談社よりデビュー。その後、ライトノベルを中心に、ゲームシナリオなどでも執筆活動を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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麦ちゃんの下僕
147
「呪殺島シリーズ」第2弾の舞台は、因島からフェリーで1時間の瀬戸内海に浮かぶ「千駒島」。全国に複数ある「呪殺島」(=呪術師が流され封じられた島)の1つで、呪術師の末裔である巫女が今も毎年大晦日に“秘儀”を執り行っているという…その島から届いた手紙をきっかけに、“僕”&古陶里らは島を訪れるが…!? 前作『呪殺島の殺人』は“本格ミステリー”として楽しめましたが、今回は民俗学に振り切っているので謎解き要素は少なめ…“結末”も何だかやるせないですね。ちなみに前作のネタバレがありますので、必ず前作から読みましょう!2023/02/22
さとか
48
大晦日にギリ読了!なぜなら、大晦日に曰く付きの島で起こる殺人事件の話だからっ。年末によそ者を入れないその島では、巫女が死者の魂を呼ぶ秘儀が行われるという。ある日主人公が通う大学の研究室に、その祀りを断罪する告発文が届く。主人公たちは、排他的な風習が残る島に乗り込み調査を開始するが…?前作より更に民俗学や土着信仰の要素が強いミステリーとなっており、あまりそちら方面に明るくない身としては真相解明含めてスッと入れなかった。でも、小説の舞台となる日が本日だったので、これが2021年最後の読書となり幸せです。2021/12/31
よっち
42
巫女が死者の霊を降ろす秘儀が、今も行われているという瀬戸内海に浮かぶ千駒島。予告を受けた先生と共に真白と幼馴染の古陶里が調査に向かう第二弾。一見集落には観光客も訪れ移住者も多いように感じる、穏やかな千駒島の住人たちが絡め取られていた古い因習。よそ者を入れてはいけなかったはずの新しい巫女の秘儀が行われる大晦日、ついに若者が一人ずつ消えて始まってしまう殺人の連鎖。明らかになってゆく住人たちの狂気とも言える妄執、そして若者たちの葛藤と衝突があって、何とも悲しい結末でしたけどこうなるしかなかったんでしょうかね…。2022/02/07
くんぴー
41
呪殺島の殺人シリーズ第二弾。今回は呪殺島である、千駒島へ行くことに。一見、普通の暮らしをしていて、普通の儀式を行っているように見える。しかし、所々怪しい島民。何か隠しているような子供。独自に真白達が調査をしていく中で、見えてきたものとは。生まれてから、役目に縛られ続け、結果的にあのような形で終わってしまったのは、運命の一言で片付けられるだろうか。とても面白かったです。2022/01/24
koma-inu
37
呪殺島シリーズ2弾。今回は死者の魂を呼ぶ、巫女の島に突入。前作のようなクローズドミステリは息を潜め、今作はホラーミステリ。設定が複雑な割に、ホラーもミステリもやや中途半端。ミステリ要素はやや見え見えなのも、残念。あと、ゲストである主人公達、家の捜索方法が失礼過ぎないか??と思いました😅三津田さんとかと比べてしまうと、ちょっと肩透かしをくらう作品。前作から続く謎が今作でも明かされず、次作に期待します。久保田女史も出てくるだろうか?2024/11/24