内容説明
編集者になりたい。そんな夢を胸に出版社を受けるも、就職活動がまったく上手くいかず、ソーシャルゲーム開発会社に入社することになった友利晴朝。配属されたのは、社内で「サ終(サービス終了)」と呼ばれる赤字チームだった…。ユーザーの声がダイレクトに届く運営現場。課金。ガチャ。そして、炎上。急成長するエンターテインメント業界、その内幕を描く新時代のお仕事小説。
著者等紹介
紙木織々[シキオリオリ]
1990(平成2)年、新潟県生れ。2019(令和元)年、『弱小ソシャゲ部の僕らが神ゲーを作るまで』でオーバーラップ文庫大賞金賞を受賞し、デビュー。ソーシャルゲームの開発会社にてゲームプランナーとして働く(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
寂しがり屋の狼さん
56
お仕事小説。ソーシャルゲームはやらないので個人的に馴染みのない言語が並んでるけど、新入社員の成長物語的な感じ(’-’*)♪表紙とタイトルには引かれたけど…ゲームをやってる人は面白いかも2021/01/04
よっち
52
編集者になりたくて出版社を受けるも、就職活動がまったく上手くいかず、ソーシャルゲーム開発会社に入社した友利晴朝。そんな彼が同期の青塚凛子と「サ終(サービス終了)」と呼ばれる赤字チームに配属されるお仕事小説。拾い上げからから始まった社会人生活で待っていたのは自社のゲームプレイ。周囲の言葉も刺さって、少しずつやるべきことの理解を深めていった中で起きたチームの危機。今できることをやろうと奮闘した結果自体は及第点でも、自らは本当にこれだけしかできなかったのか。突きつけられた悔しさを乗り越えて頑張って欲しいですね。2020/11/27
ゆなほし
43
就活が上手くいかずやっと入社が決まったソーシャルゲーム開発会社で、晴朝が配属されたのは「サ終」と呼ばれる赤字チームだった…。市場1兆円のソシャゲ業界を、ゲームプランナーの著者だからこそ描ける細部までリアルな新時代お仕事小説。ソシャゲの運営というものが、こんなにも大変だとは思わなかった。ソシャゲ業界の事など何も知らないので、右も左も分からない素人の晴朝が手探りで奮闘する様子はそのままダイレクトで共感出来たし、何かを掴もうと必死になる様子は熱くなる。晴朝のプランナーとしてのこれからの成長に期待したい。2020/12/15
Shun
40
ソシャゲの運営会社が舞台のお仕事小説。ガチャや課金という言葉で有名なソーシャルゲームという内容に興味があり積読していた作品で現代ならではの物語。ひと昔前のゲームは家庭用機で走らせるソフト販売且つ買い切りタイプのものが多かった。それが最近ではスマホで遊べるゲームの市場規模が拡大し、そのほとんどはソシャゲであるようだ。その特徴は無料プレイでユーザーを集め、常に開発と運営を行うことでサービスを提供するという点。その運営費に課金というシステムが重要で、クリエイターやプランナーが日々奮闘していることが伝わってくる。2022/06/02
うまる
32
【マン読:あなた7】ソシャゲ開発会社のお仕事もの。ソシャゲは5年くらいやっているものがあるので、運営側の話がとても興味深かったです。同じゲーム開発でも、完成品を売るのとは全然違うもんなんだなぁ。課金どうこう以前に、いかにユーザを集めるかが大問題。ゲームも創作だから、オリジナルのものが売れて欲しいと思うけど、やはり原作ありや昔の作品の再発の方が目を惹いてしまいます。わたしは、ソシャゲっていつサ終するかわかんないから課金したくないんですよね。何か担保がないと金は出せん。 それはともかく、林檎さんの取り分凄い!2022/12/30