内容説明
射殺許可法。犯罪ゼロの国家を目指すため、「日本国」国王によって制定されたものである。各都道府県に一名ずつ配置された者には拳銃所持が許され、悪と見なせば射殺することが認められている。婦女暴行、銀行強盗、連続幼女殺人など様々な悪事に引き金がひかれる。だが、ついにトリガーに復讐の刃が向けられる日が。―「正義」と「悪」の神髄を問う、近未来ハードアクション!
著者等紹介
板倉俊之[イタクラトシユキ]
1978(昭和53)年、埼玉県富士見市出身。吉本興業所属。’98(平成10)年、堤下敦とお笑いコンビ「インパルス」を結成し、以後すべてのコントの作・演出を手掛けている。2009年、初の小説『トリガー』を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Junichi Yamaguchi
31
『タバコはやめたから』… 板倉さんデビュー作品。 トリガーという任務に従事する者、それぞれの物語。 個人的には、とても疾走感があり、楽しめた。 またいつか、彼に会いたい。 その時はカレーを極めていることを願って。。2020/05/20
よしぱん
30
★3 国家公認で悪人を射殺できるトリガー。そんなトリガー達や周辺を描いた連作短編集。トリガー制度もなかなか大変で、復讐されたり、気が狂れたり、恋人の親を殺してしまったり、何があっても殺さない信念を持ってたり、なりすまされたり、トリガーに息子を殺されて新トリガーになったり。物語はベタな部分もあれど、正義について熱い想いがひしひしと伝わる、インパルス板倉さんの著作。2023/04/20
きたさん
17
冒頭の、日本国の国王によって認定された者=トリガーに射殺許可が与えられている、という設定を読んだときには初期の山田悠介作品のようだなあと思ったのですが、もう数ページ読むうちにページをめくる手が止まらなくなり、結果として一気読み。基本構成は各トリガーのオムニバスエピソード集に近いものの、ミステリ仕立てや感動系、ノワールものなどいろいろな雰囲気の作品が混ざっていて、とにかく飽きない。特に世界観の構成の緻密さは作者ならではだな、と感心しました。2020/04/22
緋莢
14
「来年の元旦より、私の分身ともいえる人間に拳銃を持たせ、各都道府県に一名ずつ配置する」国王制となった日本国。その国王が射殺許可法を制定し、拳銃所持者のことを〝トリガー”と名付けた。任期は1年で、住民登録している都道府県内のみで効果があり、どのように銃を使っても、その行為は法的に処罰されないトリガー。トリガーは男性、女性関係なく、またその年齢も様々で…電車の割り込み、カツアゲで銃を使う者もいれば、己の私利私欲を 満たすために使う者、一方で自身がどんなに理不尽なめにあっても使わない者もいます(続く2024/08/15
しほち
6
待望の文庫化! 元々読んでいたし、マンガも持ってるけど、この文庫には書き下ろしが追加されている。 久々読み返してみて、やっぱり面白かった。 人が人を裁くのは良いのか、暴力で犯罪を抑制するのは良いのかとか色々考えさせられる。 追加された書き下ろしは、モロに私好みの心が温まるお話だった。 読書メーターに記録し始めて、記念すべき100冊目が、この作品でとても嬉しい。 こんな作品を書く人のファンでいる自分が誇らしい👍️✨2020/03/29
-
- 和書
- 第2の進路指導