出版社内容情報
だれかの強い“想い”は、やがて忘霊となった。夏休み、湘南。祖母の長期旅行中、彼女が営むトランクルームで留守番のアルバイトをすることになった十七歳の星哉。一人暮らしに胸ふくらませ、お客である年上の西条さんに淡い憧れを抱くものの、どうやらこのトランクルームには、物に憑りつく幽霊=忘霊が出没するようなのだ。品に刻まれた持ち主の“想い”を解放しようとする星哉と西条さんは……。爽やかで少しほろ苦い青春ミステリ。
吉野 万理子[ヨシノ マリコ]
著・文・その他
内容説明
夏休み、湘南。祖母の長期旅行中、彼女が営むトランクルームで留守番のアルバイトをすることになった十七歳の星哉。一人暮らしに胸ふくらませ、お客である年上の西条さんに淡い憧れを抱くものの、どうやらこのトランクルームには、物に憑りつく幽霊=忘霊が出没するようなのだ。品に刻まれた持ち主の“想い”を解放しようとする星哉と西条さんは…。爽やかで少しほろ苦い青春ミステリ。
著者等紹介
吉野万理子[ヨシノマリコ]
1970(昭和45)年、神奈川県出身。新聞社、出版社勤務などを経て、2002(平成14)年「葬式新聞」で「日本テレビシナリオ登龍門2002」優秀賞を受賞し、’04年には連続テレビドラマ「仔犬のワルツ」(日本テレビ系)の脚本を執筆。’05年『秋の大三角』で第1回新潮エンターテインメント新人賞を受賞。児童向けの作品も精力的に執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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みかん🍊
92
亡霊ではなく忘霊の話、祖母が1ヶ月アメリカ旅行へ行く為湘南のトランクルームでの留守番アルバイトにやって来た高校生の星哉は霊感などなかったはずなのに見えないはずの者を見てしまう、各部屋の物に憑く霊は死んでしまった人だけではない物への執着がそこに残ってしまう、霊といってもおどろおどろしくなく怖さはあまりない、三話の戦争にいく憧れの人の為に作った千人針の話が良かった、慶応大学の中に地下が本当に存在するのかちょっと見てみたい、最後の星哉に関係する話は唐突な終わり方で意外な事実にその後が気になる。2018/05/18
野のこ
61
強い想いを託された物への執着心が忘霊となって、時を経てもなおトランクルームをさ迷う。切なく行き場のない怒りや悲しみを感じる物語なのに、吉野さんらしい 優しく光る日差し 穏やな風を運ぶような読み味。「忘霊のような雨雲」って表現が同じく素敵って思った。星哉くんの脳内の下心が想像力に富んでておかしかったです。西条さんのざっくばらんとした雰囲気は不思議でした。2人の今後は!?また、本当にある湘南のオシャレなカフェが出てきたのは楽しかったです。2018/07/14
信兵衛
37
“亡霊”ではなく“忘霊”という点がミソ。普通の亡霊とどう違うのか、というところが本作の面白さです。2018/05/28
ぽろん
35
サクッと読了。亡霊も忘霊も見えない自分にホッとする。2018/06/08
はるき
31
表題と著者名からの連想を、いい意味で裏切られました。カチッとハマる感じではないけれど、冒頭から徐々に回収される伏線が上手い。2018/06/07
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