内容説明
都内近郊で若い女性が次々と首を絞められ、惨殺された。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、それは四年前に死んだ男だった…。止まない殺人劇。メディアに送りつけられる犯行声明文。これは死者の復活か。あるいは、真犯人のトリックか。天医会総合病院の天才女医・天久鷹央は事件の裏に潜む“病”を解き明かし、シリアルキラーに“診断”を下す。殺人鬼は、何者なのか。戦慄の医療ミステリー!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978(昭和53)年、沖縄県生れ。東京慈恵会医科大学卒業。2004(平成16)年から医師として勤務。’11年、「レゾン・デートル」で島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞。’12年、同作を『誰がための刃』と改題し、デビュー。医学的知見を生かしたミステリー作家の新星として注目されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そる
350
安定のおもしろさ!長編だと事件性が強くて今回は殺人事件。犠牲者が増える前に解決を!と奔走するレギュラー陣、今回も鮮やかに解決!⋯しかし1点気になる。彼は元妻が不倫したと思って離婚し恨んだけど、それが間違いだったことに気づいた時、申し訳ないとか思わなかったのか?それでもやっぱり憎くて1番殺したい人だったのか?だって自分が間違ったんだろ?その心情もう少し追求して欲しかった。「「(略)今回の犯人はシリアルキラーだ。逮捕されるまで人を殺し続けるぞ。だから、被害者をこれ以上出さないためにも私に協力させろ。(略)」」2021/11/10
さばかん
221
著者真骨頂のメディカルトリック。 面白かった。 やっぱり長編っていうのは読み応えがあって良いね。 また将来役に立ちそうな立たなそうな知識が増えてしまった……。2017/12/26
utinopoti27
210
若い女性の絞殺死体が次々と発見される。現場に残された犯人のものと思われるDNAは、何と4年前に死んだ男のものだった・・。天才的な頭脳を持つ反面、とんでもないKYな性格の外科医・天久鷹央とその部下・小鳥遊の凸凹コンビが活躍する人気シリーズ第3弾はDNAネタ。とくれば双子絡みと相場は決まっている。本編もその流れと思いきや、終盤で見事に肩透かしを喰う。う~ん、そうきたか。やっぱり医学モノは侮れず、だ。作者お得意の専門知識で煙に巻かれた気がしないでもないが、面白いから許そう。とにかく無条件に楽しめる一冊。2020/09/01
しんたろー
209
順番を飛び越えて読み逃していた長編…死んだ筈の連続殺人鬼が蘇って犯行を再開、謎を追う鷹央&小鳥遊…オカルトチックな事件が次々に起こる展開で人気シリーズらしい安定の内容と思えた。二人の会話も夫婦漫才のようにシックリと馴染んでいて所々笑えるし、医学的な蘊蓄も楽しく頭に入ってきた。トリビア的なDNAの知識がトリックの肝になるのは、やや反則な気もしたが、このシリーズならではとも言える。小悪魔・鴻ノ池の出番が少なかったのがファンとしては少し寂しいが、サクッと読める気軽に楽しむミステリとして今後も長く続いて欲しい。2018/12/09
yu
198
Kindleにて読了。このシリーズは、推理カルテの方が面白いかも。長編より短編向きな気がする。2019/12/24