出版社内容情報
かわいい。死。切ない。愛。中原中也賞詩人と萩尾望都ら21名の漫画家・イラストレーターが奏でる、至福のイラスト詩集。
殺人も、恋も、すべて空と呼べばいい。今や誰だって言葉を発信できるし、どんな人だって言葉を受信できる。そんな現代に「特別な私」はどこにいる? かわいい。死。切ない。愛。混沌から生まれた言語は、やがて心に突き刺さり、はじける感性が世界を塗り替える。昨日とは違う私を、明日からの新しい僕を、若き詩人が切り開く。萩尾望都ら21名の漫画家・イラストレーターと中原中也賞詩人が奏でる、至福のイラスト詩集。
内容説明
今や誰だって言葉を発信できるし、どんな人だって言葉を受信できる。そんな現代に「特別な私」はどこにいる?かわいい。死。切なさ。愛。混沌から生まれた言語は、やがて心に突き刺さり、はじける感性が世界を塗り替える。昨日とは違う私を、明日からの新しい僕を、若き詩人が切り開く。萩尾望都ら21名の漫画家・イラストレーターと中原中也賞詩人が奏でる、至福のイラスト詩集。
目次
第1部(器械;きみのだいじなコート;14才の化学進化説;放火犯;冬の交差点 ほか)
第2部(花火、逝く;6個目の心臓;きりとられた祝福;夜空の体温、ぼくの気温;時間一周旅行)
著者等紹介
最果タヒ[サイハテタヒ]
1986(昭和61)年、兵庫県生れ。2008(平成20)年、『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
318
萩尾望都や小林系等の漫画家やイラストレーター21人とのコラボレーションによって成った作品。散文詩集だともいえるし、またなんとなく書き溜めた雑文集だと言ってしまうこともできる。篇中の「14才の科学進化説」などの言葉の運びは西脇を想わせたりもするのだが、それも巧んでのことではないだろう。最果タヒが、ごく自然体でブログの如く綴っていった結果がこれらの作品群なのだろうと思う。2023/06/04
昼寝ねこ
81
最果タヒさんの詩集で20名の有名漫画家やイラストレーターとのコラボ企画。SF的世界観を持った作品が多く散文的味わいもあるが、基本は詩なので一行一行の刺さり具合が凄くて気が抜けない。小説やエッセイとは別物だ。理解させようとするのではなく、本質をいきなり突きつけてくるような鋭さがある。コラボのイラストが美しいので、できればカラー版で出して欲しかった。ジャケットデザインは凄くいいと思う。作品を味わったら、あとがきまできちんと読んだ方がいい。2024/02/29
☆よいこ
72
詩集。エモい▽[第1部]21人の漫画家イラストレーターとのコラボ。小林系/市川春子/萩尾望都/山本直樹/古屋/兎丸/ワカマツカオリ/冬目景/宮尾和孝/鬼頭莫宏/皆川亮二/田辺ひとみ/伊藤真美/KYOTARO/鈴木央/大槻香奈/片山若子/板橋しゅうほう/志村貴子/平沢下戸/西島大介▽[第2部]詩「100%完全に、アウトプットしてみたかった」▽山の中の滝のせせらぎのように絶え間なく零れ落ちる言葉と言葉とイメージと言葉。問いかけるように、だけど君にじゃなくて自分自身に頷くように「特別な空」を探しているやうだ。 2024/06/04
佐島楓
51
散文詩とイラスト、しかも文庫という変わった作品。つづられる言葉たちは、どこか直視できない痛みをあらわにしている。詩という表現方法の可能性を見せていただいた。2015/11/01
メルト
45
感情は一人一人微妙な違いがあるはずなのに、表現するとなると「好き」「嫌い」などと単純化されてしまい、その違いは無いものにされてしまう。そのようになるまいと、最果さんなりの言葉で表現された心情がとても伝わってくる詩集でした。その詩をちゃんと感じ取ることができたかは分からないけど、印象に強く残った言葉や、素敵だなと思った詩が多くあったので、また再読したいと思いました。自分なりの言葉や、感情を大切にしたいです。2017/11/23