内容説明
音楽を言葉で語れるか?マジメな音楽論から、ギョーカイ裏話まで、音楽の周辺を探りつつも、本質に迫る、雑談、漫談、怪談、冗談。ジャズ界の貴公子・中村誠一が大いに語ったエッセイ102編。中村氏の愛妻によるイラストも102点。俺にも喋らせろと、タモリを共演、1986年、秋、新宿の高層ビル街にこだました大対談。音楽好きのあなたと、音楽嫌いのあなたに贈る、絶好の1冊。
目次
行きはマイナー、帰りはメジャー
麦と兵隊・歌と演奏
音楽の3要素とは
E・Tに音楽はあるか?
リクエストはつらいよ
だいたいカウントの話
バリー・ハリスとシガミさん
音楽で人を判断するな
芸を紹介しちゃいマス
ただいま調整中
運動だけが体にいいワケじゃない
スタンダードとは
国会で音楽を聴こう
ジミー・スミス
YMOがキライな訳
ミュージシャンの喜び
脳ミソの中の譜面
ジャズの「アウト」
演歌について
わたしの音は軽くない!〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おとん707
1
他の本を読みかけだったのだが、ふと大昔に読んで本棚に戻してあったこの本が目に留まり、少し読んだら止まらなくなって一気に再読してしまった。ジャズサックス奏者中村誠一の、まあ音楽論と言っていいんだろうけども、中村がかつて一緒にやっていた山下洋輔ばりの、文字による即興演奏と言ってもいいかもしれない。ダジャレあり、挑発あり、猥談あり、この辺はこの本が書かれた1980年代の空気に満ちている。くだらなくもあり真面目でもあり、読んでいて生のジャズを聴きたくなる本。巻末のタモリとの対談はちょっと不消化ぎみ。2019/06/25