新潮文庫<br> 極―白瀬中尉南極探検記

新潮文庫
極―白瀬中尉南極探検記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 676p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101488035
  • NDC分類 916
  • Cコード C0123

内容説明

20世紀初頭、人類の目は地球最後のフロンティア・南極大陸に注がれた。極地探検を夢見て40年、白瀬矗中尉はアムンゼン、スコットら世界の一流探検家たちに伍して、木片のような小船で島国日本を後にする―。国家意識の〓揚期・明治時代を背景に、未踏の地を目指す情熱のみに支えられた男たちの壮大なロマンと葛藤、そしてそれらすべてを押しつぶしてしまう自然の猛威を描く長編。

目次

聖将
極地
反骨
北航
遭難
北涯
越冬
穴居
筆誅
南極
再会
解纜
極光
氷海
紛争
再航
上陸
雪原
帰国
余韻

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ふたば

5
白瀬中尉の誕生から、南極挑戦にいたる物語。 白瀬中尉が南極へ行こうと思った経緯、そのための下地となる行動、南極を目指しての苦闘、盛りだくさんの内容である。白瀬中尉がもたらした結果は大きい。後に南極調査に敗戦国である日本が参加できたのも、白瀬中尉と彼と共に南極を目指した隊員達の功績であることは否定できない。明治という時代、はるか極点に世界で5番目に近づいたのが日本人、しかも装備も、経験も貧弱、国も加担しない孤軍奮闘に近い状態でのこれは、快挙である。素晴らしい実績であることは歴然としている。2022/04/16

舟山のぼる

0
子供の頃三国志を読んで以来のワクワクする本だった。 白瀬中尉の南極探検までの前段から南極探検を終えてからの話も書いていて、何かをヒロイックに書くだけではなく、偉業を成し遂げた彼らの人間味を感じられる本だった。明治の人間の向こう見ずさと挑戦する気概が羨ましく思った。この点は河口慧海も、星新一の父である星星一にも共通する目的意識だと思った。白瀬中尉の振る舞いを見ると、日露戦争を経験した人間が太平洋戦争で無謀な作戦を敢行する脈絡を感じた。現代にここまで壮大な目的を持てるのだろうかと考える。2025/09/05

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