新潮文庫<br> 椿の散るとき

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新潮文庫
椿の散るとき

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  • サイズ 文庫判/ページ数 268p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101486024
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

経営難に苦しむ呉服商角屋は隣家からの出火で、店舗と仕入れたばかりの商品を一夜にして失った。父・吉兵衛は縊死し、2人の兄は頼りにならず、膨大な借財を返すため18歳の花江は料亭“たちばな”に住み込んだ。名の通った料亭とはいえ、上客のためには女の世話もする。奉行所の役人や、かつての許婚者が、花江を買いにやってくる…。肉体を超えた凄絶なまでの男女の愛を描く長編小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

山内正

4
探れば焦げ臭くなる井隅屋の息子 惣三郎 花江に異常な執心 蛇と蜥蜴を混ぜこぜにしたような 性分の男 角屋からは正式に縁談を断られているが 六十に手の届く佐吉の勘が火付けだと 火事の際は江戸に居なかった 花江はこの人は何時でもお嬢様に対してでも居るようなと久助を思う 佐吉から井隅屋の惣三郎って人が 付け火をしたと聞きましたと話す 下っ引きが佐吉に新次郎って遊び人が付け火で伝馬町へ送られたと知らせにきた  佐吉は誰かに助けられて事が動き 始めてると思えて力が湧いてきた2022/09/25

山内正

4
今夜お泊りですか花江さんは駄目でね酒を用意しますとわかが  下に降り花江に庄之介が来てると 花江は近頃どうしてる?井隅屋にくっつけば俺は抱かれない 好きな人がいます久助と手代です 自分の身体で溶かし込んでしまいたいと船宿で待つ改まって何ですか えっ今ここで抱くって? まだ触った事も無いですし 座敷で今日も井隅屋に 盛のついた犬みたいに毎晩来なくてもと吐き捨てた わかが久助と会ってる間人と話を えっ付け火って井隅屋が引っくくられると聞き 何かに気が回る2022/09/22

山内正

3
四十過ぎた小肥りで芸者だった 女将がお待ちかねですと 近江屋が先にいてた 数日前父が死んだ 債権者を待たせてるあんたも 覚悟はどうかねと確かめて帰った 兄に借金の始末は出来ないと 周りが思っている この料亭で上客相手の女中をと 近江屋は考えた末の事だと 兄が秩父から戻り話は聞いていると 越前屋さんが葬式の日に香典を 中身は証文がそのままに 涙堪えてくれました 借金は棒引きすると 私も性根が座りました その内毎晩男に抱かれる事に 兄さんきっと店をいつかは出してね じゃ行きます2022/01/17

山内正

3
きょうは調べるひとが変わったな 火付けには見えないが お前に教えて貰いたい事がある 上総屋に恨みでもあったのか? 十年前にねと息を吐く 井隅屋のもおめえかと十二年前も もう一度洗ってみるかと 店で話を聞く 後で番頭が嘉助って 男が集金の金を盗んだと捕まり 牢屋で死んだが 女房が死ぬ時 井隅屋を恨んでいたと 子供が一人残り 奉公にやりました 久助と名で 今二十五かと あの時見たんだと 斜向いの女中が 猫背で歩く姿を夜中に 久助だ十二年待ったんだ恨みを晴らすのを 不動尊へ旅に出たと 死ぬ気か逃げるか追うのか2020/11/04

山内正

3
花江ちゃん心配事? やっぱりわかる? 女ですもの私は葛飾に戻って産んできたわ この人ってと花江を見て楽しむ気になってた この身を晒すのがね! 私に任せてくれるとわかが言う 玄斎先生とこには行かないと言う 昨日相談に 貴女には心配したり泣いて暮れる人がいる 私には誰も居ない 誰だと玄斎は来た あああんたかと訳知りに 狸を五十疋飼ってる 毛を売るんだ 別に脱がなくていい 片足を上に バタンと落とす 嫌な男でも妊む時は妊む 帰り縁日に久助が 花江の借金は多いが私はどんな事しても助けます 化粧部屋で花江は目を瞑る2020/10/10

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