内容説明
「生きることの素晴らしさ、優しさ、勇気、家族愛…。大五郎は私の人生に大きなものを与えてくれました。大五郎、本当にありがとう」。1977年、夏。淡路島で奇形猿を撮影していた写真家が子猿を一匹連れて帰宅した。手足がないその猿は大五郎と名付けられ、一家とともに2年4カ月の生涯を過ごす。障害を抱えながらも強く逞しく生きた大五郎。命の輝きを伝える愛と感動のフォト・ストーリー。
目次
第1章 重度の障害を持った猿が新しい家族に加わった
第2章 三人の娘プラス一匹の息子
第3章 家族・それぞれの旅立ち
第4章 定年後、湯布院で第二の人生を始める
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kinupon
28
小さい体にも命が宿り、障害を持っていても暖かい家族の元で幸せに暮らす姿がとても素敵です。2022/05/04
鈴
17
ふろんたさんのレビューを読んで、読みたくなったので。生まれつき手足のない、親からも見捨てられた子猿を、大五郎と名付けて育てた実話。愛くるしい表情の写真にジーンとくる。思っている以上に、育てるのは大変だったようだ。当時は、猿の奇形が多かったらしく、大五郎はその中でも重度。2014/09/13
ふろんた2.0
16
手足のないサル大五郎を育てた家族の日記。話自体は1977年と私の生まれた頃の話。この頃、猿の奇形が目立っており、公害による影響があったようだ。周囲の反応も、おおらかではあるが無遠慮なところもある。家族とともに暮らし、成長している姿を見ると赤ちゃんの成長期のようでだんだんと愛おしく思えてきた。2014/09/01
ann
12
備忘録。何十年前に読んでいつも手元にあったわすれられない一冊。文章も写真もただただ優しく。
fumikaze
6
奇形猿「大五郎」がカメラマン大谷英之に拾われ、大谷家の家族の一員として2歳4ヶ月でその命を全うするまでの記録。大谷家の人々の大変さに頭が下がる。しかし冷静に考えれば出来ない事も、多分目の前に出会ってしまったら私達は何かに突き動かされて行動してしまうのかも。2019/11/06