• ポイントキャンペーン

新潮文庫
カツラーの秘密

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 267p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101450216
  • NDC分類 494.8
  • Cコード C0177

内容説明

「薄くなってきた。ちょっと相談してみるか」軽い気持ちから某大手ヘアケア会社のフリーダイアルに電話を掛けたのが運のツキ。口コミがありえない業界…独特のセールス術は日本人心理を巧みに操る。そして―草野球も温泉もダメ、新幹線も決死の覚悟…想像を絶する苦闘が始まった。15年に及ぶカツラ体験をコミカルながらもシリアスに綴った本邦初のカミングアウト・エッセイ。

目次

第1章 こうして僕はカツラーになった
第2章 ああ哀しきカツラ人生
第3章 カツラーの見分け方、教えます
第4章 ガマンは限界を迎えていた
第5章 ダメなカツラが君臨しつづける仕組み
第6章 禿げとカツラにも社会的地位を

著者等紹介

小林信也[コバヤシノブヤ]
1956(昭和31)年、新潟県長岡市生れ。慶応大学卒。「ポパイ」「ナンバー」のスタッフ・ライターなどを経て、スポーツ・ライター、エッセイストに。現在はラジオのパーソナリティとしてレギュラー番組も持っている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

すぎえ

17
12年間疑惑を守った後の髪ングアウトの本作。若禿げで28歳に一代決心の末、某有名AN社のカツラを購入。3個で100万なり。カツラを初めて着用して出勤するときの心理や強風への恐怖、温泉でくつろげなかったりといった心理描写は丁寧に描かれている。その他カツラの見分け方やカツラ業界の不透明さなど書かれており、普通のエッセイとしてもすごく面白いし、へぇーって思うことも多かった。でも、思う。俺、はげたくねー。2010/03/18

shigoro

3
周りにひた隠しにして営むカツラ生活の苦しみを、面白おかしく書いてある。凄まじく辛そうに感じたわ。スポーツ・居眠り・恋愛、具体的には、空港での金属探知機がなったり、整体でちょっと肩に触れようとされたとき、咄嗟に身構えてしまうなど、普通では考えられないほど、オーバーにアタマを守ろうとしてしまう。これでは気が休まる暇もないし、バレるのが怖くて消極的になっていくのも分かるわ。 2011/08/08

うたまる

2
「禿げを生きる自信がなかった。禿げを着こなす自信はもっとなかった」……禿げてることだけで十分、その上カツラを着けてることで二重に隠微な笑いの対象となるカツラーの人たち。そりゃ消極的にもなるだろうし、不安性にもなるだろう。そんな陰に篭ったカツラーの生態を軽妙な文章で描くエッセイ。悪ふざけが過ぎず、悲愴にも振れず、いい塩梅。「日々の苦労」「カツラーの見分け方」といった個人的体験に根ざした話から、「育毛と養毛の違い」「カツラメーカーの構造的問題」などトピックは幅広い。自分が禿げたら絶対ナチュラルでいきます。2013/05/20

ゆきのすけ

2
カツラーの人には申し訳ないが、腹を抱えてげらげら笑ってしまった。カツラーの苦悩たるや、想像を絶するものだった。いかにバレないようにするか、ということは明白な問題だけれど、カツラの値段や勧誘方法、お手入れから、かつらの弱点(くせのつきやすさ、光り方等)、知らなかった。AD社やAN社ではカツラは作りたくないなぁ。気が弱いのでカツラローン地獄に陥りそう。しかしよくぞここまで赤裸々に語ってくれたものだ、と感心した。…ハゲたくないなぁ。薄毛とも縁がないままでありたい。髪の減少に悩む方(と交際者?)は一読すべき。2010/11/20

penguin

2
斉藤美奈子さん経由で読んだ本。カツラーの悲哀を軽妙に書いてるエッセイ。誰もが知ってる企業のかなり強引な営業方法等も書かれていて、消費者からのある種の告発書にもなってます。2009/06/13

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/399786
  • ご注意事項