新潮文庫
オウム帝国の正体

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  • サイズ 文庫判/ページ数 435p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101426235
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0195

内容説明

1995年5月、麻原彰晃逮捕。しかし、オウム犯罪の真相は、裁判でも決して明らかにはならなかった。だが、麻原の狂気の背後では、政治家、暴力団、ロシアンマフィア、そして北朝鮮という国家までもが確かに蠢いていたのだ。国松長官狙撃事件、村井刺殺事件、坂本弁護士一家殺害事件等、オウム事件の中でも特に闇の濃い謎へ膨大な取材が光を当て、魑魅魍魎たちの暗躍を暴き出す。

目次

第1部 二千年帝国の全貌(秘密;復活;渡航)
第2部 国松長官を撃った男(迷走;野望;取引)
第3部 村井刺殺事件の「闇」(暗殺;利権)
第4部 坂本弁護士一家殺害事件の真相(原点;偽証;核心;肉薄)

著者等紹介

一橋文哉[イチハシフミヤ]
1995(平成7)年、月刊誌「新潮45」での連載「ドキュメント『かい人21面相』の正体」(雑誌ジャーナリズム賞受賞)でデビュー。’96年、『闇に消えた怪人』(新潮社)を出版後、宮崎勤、オウム真理教、三億円強奪事件などをテーマにしたノンフィクションを次々と発表
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

46
裁判でも「犯行の背後関係は不透明な点が残されていると言わざるを得ない」とされたオウム真理教事件。 本書では、科学者の冷徹さを備えた村井秀夫とビジネスマンの合理性や貪欲さを備えた早川紀代秀の二人の幹部が教祖の麻原彰晃の荒唐無稽な妄想を具現化し、教団ナンバー2の座をめぐる二人の権力闘争がオウムを拡大させ破滅に導いたとする見方をします。 オウムの資金力には有力政治家、ロシア高官、北朝鮮や暴力団など反社会勢力が群がっており、教団の暗部を掌握していた村井幹部の刺殺で多くが未解決に終わってしまったことを悔やみます。2020/05/24

しーふぉ

21
再読。オウムと暴力団の関係を示唆。村井秀夫刺殺事件を考えると口封じだったのか…2016/03/01

maimai

8
オウム真理教。世界を震撼させたバイオテロは日本で行われた。麻原彰晃は日本だけでなく世界中で布教活動を行いとりわけロシアでは強く残っている。生物化学兵器を用いたウイルスbusinessはテロ組織と共に拡大してロシア、北朝鮮の技術は世界最高峰である。問題はその矛先である。ロシアとはオウムの確執、北朝鮮は日本を狙う化学兵器と弾道ミサイル、相次ぐ防衛庁へのハッキングと軍事情報の流出。バイオテロ、サイバーテロは笑い事でなく現実化し始めている。ISやアルカイダへの情報流出と共に私たちは危機意識が必要だと感じた。2020/12/13

Ted

6
'00年7月刊。△国松長官狙撃事件はどこまで真実なのか疑問も多い。東大卒の左翼崩れで時代錯誤の妄想を抱く男による単独犯という説もあるが、オウムとは無関係ということを印象づけたいディスインフォメーションの可能性あり。坂本弁護士一家殺害事件は教団の単独犯よりはプロ組織の仕業と考えた方が自然だ。取締るべき警察も一枚噛んでいる説、ヤクザ絡み、北鮮絡み、ロシア絡みなど錯綜しすぎて真相は藪の中。村井刺殺は豊田商事社長斬殺事件を彷彿とさせた。大勢の報道陣つまり何千万という国民の目前で殺人が平気で行われる異常な国、日本。2016/06/14

2Tone

5
実際にあった事件だけに、重みもあるし怖いところはある。サリン事件も最初は異臭騒ぎがあったとの報道がされていたのを思い出した。2015/07/07

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