新潮文庫<br> いっちみち―乃南アサ短編傑作選

電子版価格
¥737
  • 電子版あり

新潮文庫
いっちみち―乃南アサ短編傑作選

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 376p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101425597
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

家族が引き起こした不祥事で故郷を離れ、コロナ禍のなか帰郷した女性。母の実家で、家業代々の秘密を知った息子。両親を事故で失い、我が家にやってきた不思議な従妹。わかりあえると思ったら、遠ざかる。温かいのに怖い。恋があって、愛があって家族になったはずなのに──。「人間」という人生最大のミステリーを描き続けてきた作家による、傑作短編を精選した文庫オリジナルアンソロジー。

内容説明

家族が引き起こした不祥事で故郷を離れ、コロナ禍のなか帰郷した女性。母の実家で、家業代々の秘密を知った息子。両親を事故で失い、我が家にやってきた不思議な従妹。わかりあえると思ったら、遠ざかる。温かいのに怖い。恋があって、愛があって家族になったはずなのに―。「人間」という人生最大のミステリーを描き続けてきた作家による、傑作短編を精選した文庫オリジナルアンソロジー。

著者等紹介

乃南アサ[ノナミアサ]
1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞、2011年『地のはてから』で中央公論文芸賞を、’16年『水曜日の凱歌』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

194
乃南さん、流石ですね。巧い!タイトル作を含む短編8話。切ない家族の話に不穏な感情。危なく誤った愛という名の恐怖。滑稽ですらある家族…短編なれどどれも堪能させてもらった。2021/04/10

machi☺︎︎゛

153
久しぶりに乃南アサさん。あれ?こんな感じだったっけとはじめの話で思ったらその後の7編はやっぱり乃南アサさんだった。1個目のいっちみちはコロナの話も出てきてほっこりするものだった。他の話はサイコパスを冷静に書きました。みたいで怖かった。家族愛を書いているのに温かみを感じず怖さが際立つ短編集だった。2021/04/26

ゆみねこ

118
表題作はコロナ禍を、他の短編はちょっとホラーめいたもの。「青い手」が一番印象に残り、「団欒」の家族はちょっと笑えた。手練れの作家さんなので何度も読み返して楽しみたい。2021/03/20

タイ子

116
過去の短編集からの傑作が8作。どれも隠れていた人間の裏の顔がひょんなことから出てくる時、取り繕う者、開き直る者、それぞれの顔が面白い。思わずニヤリとしてしまうのは常識と非常識の一線を超えたところに滑稽さが見えるからかな。「団欒」の家族なんて端から見たらバカな家族にしか見えないけど、本人たちは至って真面目。笑うしかないオチ。公衆電話で連絡を取り合う時代、アベックと呼ばれた時代、懐かしい時代の話からコロナ禍の現代までイヤミスたっぷりに楽しめた作品集。2021/03/20

Ikutan

96
表題作はコロナを絡めた単行本未収録の新作。16歳の時に訳あって家族と夜逃げしてきた主人公がコロナ蔓延の前にと、松山からかつて暮らした大分臼杵を訪れる。30年間の彼女の辛い日々を振り返りながらも、光のあるラストに読後感良好。ところが、続く『ルール』からラストの『団欒』まではゾワゾワした読後感のオンパレード。1998年~2005年の作品なので、所々に時代を感じましたが、『家族』の物語を通して浮き彫りになる人間の怖さは変わらないのかもね。何れも嫌な展開を残したラストに冷や汗タラリ。でこういう作品も好みなのよね。2021/05/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/17510557
  • ご注意事項

最近チェックした商品