出版社内容情報
腕は磨けど、人生の儚さ。刀鍛冶、火術師、蕎麦切り名人……それぞれの矜持が導く男と女の運命。きらり技輝る、傑作六編を精選。
蕎麦切りの名人だったおそのは 不貞を疑われ追い出されて(「蕎麦切りおその」)。陶芸に目覚めた中年男の選んだ余生とは(「柴の家」)。女太夫が惚れた乞食侍はやがて花火造りに勤しむが(「火術師」)。想いを寄せる下駄屋の倅は彼女の気持ちに気づいてくれず(「下駄屋おけい」)。葛藤の末、己の作った草鞋が朗報を運んできた(「武家草鞋」)。日本一の刀鍛冶になるべく全てを捨てた男を待っていた悲劇(「名人」)。職人の技輝る、珠玉の落涙小説全六編。
内容説明
蕎麦切りの名人だったお園は不貞を疑われ、奉公先を追い出されて…(「蕎麦切おその」)。女太夫が本気で惚れた乞食侍は花火造りに打ち込むが(「火術師」)。想いを寄せる下駄屋の倅は彼女の気持ちにてんで気づいてくれず(「下駄屋おけい」)。日本一の刀鍛冶になるべく全てを捨てた男を待っていた悲劇とは(「名人」)。職人たちの矜持が導く男と女の運命―。きらり技輝る、落涙小説六編を精選。
著者等紹介
池波正太郎[イケナミショウタロウ]
1923年、東京・浅草生れ。小学校を卒業後、株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。60年、『錯乱』で直木賞受賞。『鬼平犯科帳』『剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』の三大人気シリーズをはじめ、膨大な作品群が絶大な人気を博す。90年、急性白血病で死去
乙川優三郎[オトカワユウザブロウ]
1953年、東京生れ。千葉県立国府台高校卒。専門学校を経て、国内外のホテルに勤務。96年に『薮燕』でオール讀物新人賞、97年に『霧の橋』で時代小説大賞、2001年に『五年の梅』で山本周五郎賞、02年に『生きる』で直木賞、04年に『武家用心集』で中山義秀文学賞をそれぞれ受賞
五味康祐[ゴミヤススケ]
1921年、大阪・難波生れ。早稲田第二高等学院中退後、明治大学文芸科入学。学徒出陣し、復員後、各種の職業を転々としたのち、『喪神』により53年に芥川賞を受賞。以後時代小説作家として、剣豪小説のブームを作る。80年肺癌のため死去
宇江佐真理[ウエザマリ]
1949年、北海道・函館生れ。函館大谷女子短期大学卒。95年『幻の声』でオール讀物新人賞を受賞。受賞作を含めた『幻の声 髪結い伊三次捕物余話』にて直木賞候補となる。2000年、『深川恋物語』にて吉川英治文学新人賞、01年『余寒の雪』にて中山義秀文学賞を受賞した
山本周五郎[ヤマモトシュウゴロウ]
1903年、山梨県生れ。横浜市の小学校を卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。26年、『須磨寺附近』が「文藝春秋」に掲載され、文壇出世作となった。43年、『日本婦道記』が直木賞に推されるも、受賞を固辞した。67年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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