新潮文庫
朗読のススメ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 209p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101384511
  • NDC分類 809.4
  • Cコード C0137

出版社内容情報



永井 一郎[ナガイ イチロウ]
著・文・その他

内容説明

今、朗読が人気です。子供への読み聞かせから始まり、朗読愛好会が様々な所で開かれています。しかし声だけで作品を表現するのは難しい。本書では、従来とは全く異なる方法で、その秘訣を教えます。シンプルな表現だからこそ、人間の本質を捉える想像力が大切。朗読愛好家必携の一冊としても、感性豊かなお子さんを育てたいご両親にもお薦めです。

目次

第1章 声について
第2章 自分の朗読とは
第3章 朗読の基礎的技術について
第4章 技術とイメージのはざま
第5章 解いておきたい誤解
第6章 技術を超えて
自在に飛ぶ―あとがきにかえて

著者等紹介

永井一郎[ナガイイチロウ]
1931(昭和6)年、大阪府池田市生れ。京都大学文学部仏文科卒。会社勤務の後、俳優に転向。新劇からミュージカルまで幅広く活躍。代表作に「本牧めるへん」シリーズがある。「ローハイド」のウィッシュボン役で人気を博し、声優としても活躍。「宇宙戦艦ヤマト」(徳川機関長/佐渡酒造)、「機動戦士ガンダム」(ナレーション)、「未来少年コナン」(ダイス船長)、「うる星やつら」(錯乱坊)、「風の谷のナウシカ」(ミト)、「YAWARA!」(猪熊滋悟郎)、「スター・ウォーズ」シリーズ(ヨーダ)、「ハリー・ポッター」シリーズ(ダンブルドア校長)など数々の名作に出演する。NHK「百歳バンザイ!」などナレーションの仕事も多い。また「サザエさん」では1969年の放送開始以来、波平役を務め、日本中のお茶の間にその「声」を知られている。青二プロダクション所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ねこ

134
本書は今は亡き名声優、永井一郎氏の著書です。多くの役の声をされてきましたが、私の中では「未来少年コナン」のダイス(船長)が1番です。本書を手に取ったのは朗読をしたいと思ったのではなく永井氏の想いが知りたくて読みました。でも朗読やラジオドラマを聴くのは大好きですよ。本書より一節…「朗読をするとき自由でなければなりませんが、その自由を支えるものは技術です。技術あってこそ『それを超えたなにか』にたどり着くことができます」…さて、YouTubeでファーストガンダムのUC0079のオープニングナレーションを聞こう。2023/05/01

よこしま

43
波平さん役などでお馴染みだった声優の故・永井一郎さんが朗読のために描かれた一冊。◆肌で感じ身体で表現すること、“間”に対する意識などだけでなく、文科相に対して句読点の切り方や、方言を除去しようとする指針への非難、業界用語が権威化してることにも言及しております。◆僕自身、まだ朗読の練習を始めたばかりですが考えさせられることばかりですし、日常生活にも及ぶ一冊だと感じました。練習には新聞の連載記事と小説を使っています。今気付けば、喋り方もナレーションと朗読の違いがあったと。◆聴いてもらい喜んでもらうこと!2015/12/04

いりあ

36
2014年に他界された永井一郎さんのエッセイ集。サザエさん、機動戦士ガンダム、YAWARA!、らんま1/2…誰もがどこかで声を聞いたことがあると思います。タイトル通り朗読をテーマにしたエッセイですが、どうやったら上手な朗読が出来るかを解説する、いわゆるハウツー本ではなく、表現するとは何かまで掘り下げて、永井さん自身の俳優・声優経験や表現に対する考え方をわかりやすくまとめられています。朗読以外にも応用できそうな考え方がたくさんありました。読んでいると永井さんの声で脳内再生されてしまう、そんな1冊です。2015/08/08

キキハル

28
音訳の勉強会の参考になるかもと思い読んでみました。この本のベースは朗読であり音訳とは違うので同じに考えることはできませんが、重なるところはたくさんありました。大切なのは、自己満足に陥らず伝えたい言葉がきちんと相手に伝わる読み方をすること。良い加減で間を取ることは、音訳にも人づきあいにおいても効果的であること。場面を立体的にイメージし、リラックスして素直に自分を解放すること。でも、プロではないのですから、そんなにうまくいきませんよね。心構えも技術的なことも含めて、もっと精進しなければと思わせてくれた本です。2014/03/09

tkkr

25
アニメ『サザエさん』の波平役で知られる永井一郎さんが、朗読の魅力を教えてくれます。永井さんは、その役の人物にとっての幸せは何か?を考えることで役作りをするのだそう。なるほど、これがあの自然体だけどリアリティーある演技に繋がっていたんですね。人は幸せを追い求める。その人の幸福願望は他の誰かの幸福願望とぶつかり、それがドラマになる。一人ひとりの幸福願望について考えることは、作品の理解にもつながると。これは黙読にも映画鑑賞にも実際の人生にも応用できそうな視点。亡き人生の大先輩から生きる知恵を教えてもらった気分。2017/02/02

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