出版社内容情報
恋人との別れ、故郷への想い。瑞々しい感性と細やかな心理描写で注目される著者が描く、ポジティブな気持ちになれる12の物語。
瑞々しい感性と肌理細やかな心理描写で注目される著者が紡ぎ出す、ポジティブな気持ちになれる物語。看護士、会社員、母親。その淡々とした日常に突然おとずれる、言葉を失うような、背筋が凍るような瞬間。どん底の気持ちを建て直し、彼らが自分ひとりで人生に決断を下すとき、何を護り、どんな一歩を踏み出すのか。人生の岐路に立つ人々を見守るように描く、12編の傑作短編集。
内容説明
端々しい感性と肌理細やかな心理描写で注目される著者が紡ぎ出す、ポジティブな気持ちになれる物語。看護師、会社員、母親。その淡々とした日常に突然おとずれる、言葉を失うような、背筋が凍るような瞬間。どん底の気持ちを建て直し、彼らが自分ひとりで人生に決断を下すとき何を護り、どんな一歩を踏み出すのか。人生の岐路に立つ人々を見守るように描く、12編の傑作短編集。
著者等紹介
宮下奈都[ミヤシタナツ]
1967(昭和42)年福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒。2004(平成16)年、「静かな雨」が文學界新人賞佳作に入選。’07年に発表された長編『スコーレNo.4』が話題となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
337
優しい...ほっこり...前向きになれる...そして私の好きな(ある意味)連作短編集。読メで教えていただいた初読み作家さん。ひとつ難を言えば、うむ、この作家さんでなくとも...(これはイタい)ということかな。あと数冊積んでるので、読んでみます。2017/05/27
馨
233
短編集。少しずつ全ての話が繋がっていて、前の話に出てきたあの子はどうなったのだろう?の結末も知れて良かったです。 女性なら仕事や恋愛、友人関係、家族との事で悩むことが年を重ねるにつれ出てきますが、ほんの少しの勇気や行動、背中を押してくれる嘘のような医者(笑)、たった1冊の本などによって決断出来たりするもので、何か私にとっても小さなきっかけが知らないところにあるのかもしれないなぁと思います。悩んだときは思い出したいです。 2017/06/10
しんごろ
208
『アンデスの声』で鷲づかみにされて、ぐいぐい引きこまれました。そして、ただの短編だと思ってたら、連作短編でしてやられた感があり、構成が見事ですね。遠くの声に耳を澄ませたら、人の人生の歩みが見えるような錯覚に陥りました。12編とも良かったです。ちなみに運動会で足袋を履いて走ったわあ(笑)2019/11/02
SJW
200
女性の細やかな感覚や思いを綴った12の短編集で、それぞれ作品の登場人物が他の作品にも絡んでくる設定。様々な職業や環境の女性が登場して、苦しみや悩みから徐々に解放されていくのはほっとする。そんなことで悩むのかなと女性の心理は分かりにくい所があるが、この短編を読んでいると徐々に感情移入をして分かったような気になってくるのは不思議。2018/01/09
❁かな❁
187
宮下奈都さんの作品を読むのはまだ4作目ですが、とっても大好き♡宮下奈都さんの瑞々しい感性、繊細で優しい文章に温かいお人柄が滲み出ていて癒されます*登場人物達が人生の岐路に立たされ一歩前に進むお話。読みながら自分自身も励まされました!どのお話も好きですがお気に入りは「アンデスの声」「転がる小石」「秋の転校生」「初めての雪」「ミルクティー」。特に最初の「アンデスの声」。語り手の「私」と80歳近い祖父とのお話に感動し、泣いてしまいました。とても良かったです♡みんなのその後が気になります♪とても温かい連作短編集♡2017/01/27