内容説明
二千石を超える巨大船、大黒丸が完成した。執拗な与力の探索を躱し、極秘の任務を負った大黒丸は江戸湾を出航した。大目付本庄豊後守息女絵津は加賀藩重役の嫡男への輿入れで金沢を目指す。若年寄用人丹後賢吉は、円明流、林崎夢想流等の刺客団を遣って絵津殺害の挙に出た。雪の木曾路、塩津街道を辿る鳶沢一族が一人また一人と倒れていく。悲壮な奮戦が心を打つ堅忍不抜の第七巻。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942(昭和17)年、北九州市出身。日大芸術学部卒。映画・テレビCMの撮影助手を経て、’75年より、カメラマン、ノンフィクションライターとして活躍。’76年『闘牛』を発表。’81年『闘牛士エル・コルドベス一九六九年の叛乱』でドキュメント・ファイル大賞を受賞。’87年、初の小説『殺戮の夏コンドルは翔ぶ』を発表。以降、多数の国際謀略小説、ミステリ小説を執筆。’99(平成11)年、初の時代小説『密命』を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オレンジ。
6
総兵衛は親友ともいえる大目付本庄豊後守の娘の絵津を、加賀藩重役の嫡男への輿入れで父親代わりとして金沢を目指す。大黒丸の完成で信之助とおきぬが船に乗ってしまうし、闘争で倒れるものも多くて、鳶沢一族の人材が足りるのかと心配になった。2015/04/07
tak
5
大きな代償だったね。でも、次につながる。2015/10/25
harhy
4
大黒丸が完成し、タイトル通り活動がいよいよ海外へ。総兵衛の器もさらに大きくなり、深雪とも夫婦の契りを結んだ。別のシリーズと少し重なるところがある感もするけど、まあよしとして、今後を期待しよう。2012/11/23
なほまる
4
ダイナミックな展開を楽しめるのですが、意外に金沢行きのつれづれ(敵との応酬より、道具類とか行列の様子とか)と、大藩加賀藩に負けない傾きぶりが楽しめてうきうきしました。2011/10/04
Aki
3
とうとう大黒丸完成。船に人が必要だし、鳶沢一族の人員足りるのかしら?2015/05/09