内容説明
芸人は生まれながらに芸人である。会社勤めなんぞ、出来るものかい!酒の悪さで有名だった、川柳川柳。かつては喧嘩三昧、石倉三郎。家族にもヨイショの、古今亭志ん駒。風俗と邦画の鬼、快楽亭ブラック。ホラを吹きまくる、ポール牧。骨がずれるまでドツカれた、正司敏江。そして、ご存知、「アホの、坂田ァ~」。17人のハチャメチャな人生を満載。
目次
借金のタンゴ―月亭可朝
川柳の賛美歌―川柳川柳
八つの顔の男だぜ―林家木久蔵
野球狂の唄―ヨネスケ
喧嘩エレジー―石倉三郎
究極の貧乏―祝々亭舶伝
与太郎の青春―柳家小三太
男の顔は履歴書―マルセ太郎
神様のヨイショ―古今亭志ん駒
音頭をとるなら―桂文福
歌舞伎座の怪人―快楽亭ブラック
ドツかれる女―正司敏江
ベビの軌跡―ショパン猪狩
白塗り仮面―桂小枝
六甲おろしに颯爽と―月亭八方
浪速のアホ一代―坂田利夫
著者等紹介
吉川潮[ヨシカワウシオ]
1948(昭和23)年、茨城県生れ。ルポライターのかたわら、放送作家として活躍。根っからの「笑い」好きで、’79年から演芸評論家として執筆を始める。演者たちへの鋭くそして暖かい眼は立川談志をはじめ、多くの芸人たちの信頼するところ。小説家としては、’97(平成9)年に『江戸前の男 春風亭柳朝一代記』で新田次郎賞を受賞、近著『浮かれ三亀松』も話題となっている
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感想・レビュー
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姉勤
7
「人生は舞台、あなたが主役」「ドーランの下に涙の喜劇人」と本書にも登場する故ポール牧師匠の言葉が憶い起こさせる。それぞれが個性的な光を放つ藝人列伝。 昨今の安定した職業、売れれば大金持ちに成れるジャンルのお笑い芸人では、お目にかかれない様な業を持った「人」の面白さがある。 お笑いに不似合いなシリアスな生い立ちや、ナチュラルな芸風、キャラクターの確立など、エピソードは生で見たくなる。 しかし残念ながら、文庫化に際し当時存命中の藝人を載せた本書に登場する彼らも、故人になられた人も多い。惜しむ前に今見る。2012/06/16
4k
2
ひとりひとり生き生きと描かれていてさすが。やはり快楽亭セックスですかね。喧嘩別れしちゃったけど。2009/04/20
tarbow59
0
☆☆☆☆2016/11/11