内容説明
巷間まかり通る眉ツバものの正義やウロンな真実の虚妄を剥ぎ、物事の根底にある道理を問い続ける「夏彦の写真コラム」―。臭いものに蓋をした銀行や保険会社の殿様商売を嗤い、理屈が通らぬ税吏の虚言や大新聞が書く世迷い事を糾す。世の常識がそのまま道理ではないことを知らされ、一読三嘆、ああそうだったのかと胸のすく思いがする名物コラム。150編収録した文庫版第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
魔魔男爵
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100編の写真付コラムが収録されているが、原爆被爆者の写真が四葉添付されている「頻ニ無辜ヲ殺傷シ」は必見。昭和27年夏のアサヒグラフ(編集長は飯沢匡)に載ったものの転載だが、近い将来、アメリカの子分として日本は戦争に参加しなくてはならないから、戦争を美化するように言論統制は厳しくなり、戦争を嫌悪したくなる被爆者の写真など本に載せることは不可能になると思う。この本もグロいという理由でそのうち発禁になるだろうw。お子様を戦争嫌いにする為に、今のうちに買っておこう。子供が泣き叫んで吐こうが被爆者の写真を見せよ!2017/02/23
ダイキ
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「画家は、郊外の家を留守にすること十二年、はじめパリで画をかいて四年目に個展を開くためにちょっと帰ったら、前の年の落葉の上に次の年の落葉が重なって、それが発酵して異様な芳香を放っていたという。[略]次いで画家は南仏にわたって七年を経て帰った。今度は人なき庭は野鳥の楽園になっていた。軒は傾き縁は破れ、古人のいわゆる廃檐朽桷塊然と堆をなし、池は埋もれたかとのぞき見ると、まだあの鯉と金魚はゆったりおよいでいて主人の帰りを待つもののごとくであった。」〈56 幾とせ古里きてみれば〉2018/05/15




