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新潮文庫
食べもの屋の昭和―伝えたい味と記憶

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  • サイズ 文庫判/ページ数 362p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101341415
  • NDC分類 673.9
  • Cコード C0177

内容説明

外食が贅沢だった昭和という時代。晴れの日に家族で行った店、友人と夢を語り合った店。忘れられない思い出があるように、忘れられないお店が誰にでもあるはず。人生が彩られたその場所で、その時、店主たちは何を守り続けていたのか?日本を代表する老舗飲食店の主に話を聞き、食を通して伝え続けた誇りとその歴史を辿る。温かくも懐かしいもうひとつの昭和史。

目次

てん茂(東京・日本橋本町)―天ぷら・奥田宣男
池の端薮蕎麦(東京・湯島)―そば・堀田鶴雄
野田岩(東京・東麻布)―うなぎ・金本兼次郎
つるや(東京・新橋)―やきとり・高橋熊雄
伊せ喜(東京・高橋)―どじょう・家室泰治
玉ひで(東京・日本橋人形町)―鳥料理・山田耕路
たいめいけん(東京・日本橋)―洋食・茂出木雅章
米久(東京・浅草)―すきやき・丸山海南夫
竹むら(東京・神田須田町)―甘味・堀田喜久雄
弁天山美家古寿司(東京・浅草)―すし・内田榮一〔ほか〕

著者等紹介

岩崎信也[イワサキシンヤ]
1954(昭和29)年生れ。そば研究家、フードジャーナリスト、ノンフィクションライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たっきー

13
平成20年出版、さらに平成23年に文庫化されたもの。おそらく新刊時に購入して長年積読本だったのを引っ張り出して読んだ。出版当時で20年ほど前に老舗の食べ物屋に取材をしたもの=今からすれば35年ほど前の食べ物屋の話。かなり状況は変わっていると思うし、閉店しているところも多いだろう。昭和気質の職人という主人が多い。「商売柄ね、偏屈になるんです。妥協しないから。妥協すると絶対に、味がだめになる。人間が変わっていなければ、ひとつのものを守っていくことはできませんよ。普通の人間ではね」(すっぽん 大市)2023/10/28

6
調べると、2021年現在閉店している店もまぁあった。一方で、存在している店もあり、中には近年のレトロブームにより2008年時点より繁盛しているのではないか?というところも。思ったのは、①食べ物屋であることに誇りと意地を持っている②最近の追随している店舗や客の嗜好についても難色を示している③時代の変化と共に変化させるところとさせないところを持っている、の3点。今マーケティングの本を並行して読んでいるが、「客の目線で考える」というマーケティングの基礎は、彼ら昭和の店の方が実践できていたのかも知れない。2021/10/15

マカロニ マカロン

6
個人の感想です:B。てんぷら、そば、洋食などメジャーなものから生麩、小鯛雀鮨、さくら肉といったものまで29業種の昭和初期からの名店の名物店主が語る「食べ物屋の昭和史」。千代田区、中央区、台東区辺りの歴史ある名店が多いが、大阪、京都、札幌の老舗も選抜されていて、地方の食の昭和史も垣間見える。平成の今、セントラルキッチンで半調理されたものを店舗で最終仕上げして提供するチェーン店が優勢だが、昭和の老舗は厳選した素材を使用し、職人が丹精込めて逸品を仕上げるというアナログ的な良さが感じられる。2017/09/24

sasha

4
値段が高いだけの高級店とは違った、老舗の凄味が凝縮されている。日本人が大切にして来た食も、そのうち滅びるのかなぁ。こういう作品を読むと、池波正太郎の食べ物エッセイを読み返したくなる。2011/10/05

kwy8791

3
昔ながらの店の、昔ながらの主へのインタビュー集。いいねぇ。いい感じに懐古主義に浸れる一冊。心残りなのは、「行ってみてぇなぁ」と思っていた某店が、2007年で閉店されていたこと。<文庫化にあたり、諸般の事情により、収録店は二十九店となっている>とのことなので、柴田書店の単行本も手に入れたいところな一冊2011/06/04

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