新潮文庫
夏の水の半魚人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 194p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101336329
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

小学校5年生の魚彦が、臨死の森で偶然知った転校生・海子の秘密。夏の暑さに淀む五反田で、子どもたちの神話がつむがれていく。

魚彦。僕の変な名前は、お母さんの初恋にちなんでつけられた。写生大会で行った臨死の森で、転校生・海子の秘密を見てしまう。二人だけの秘密。夏の海の水の音。色ガラスの破片。車椅子の今田は魔法使いに会ったという。そんなの嘘だ、嘘であって欲しいと僕は思う。出処の知れない怒り、苛立ち、素晴らしい遊び、僕はこの楽園を飛び出したいのかもわからない。あの神話のような時代を。

内容説明

魚彦。僕の変な名前は、お母さんの初恋にちなんでつけられた。写生大会で行った臨死の森で、転校生・海子の秘密を見てしまう。二人だけの秘密。夏の海の水の音。色ガラスの破片。車椅子の今田は魔法使いに会ったという。そんなの嘘だ、嘘であって欲しいと思う。出処の知れない怒り、苛立ち、素晴らしい遊び、僕はこの楽園を飛び出したいのかもわからない。あの神話のような時代を。

著者等紹介

前田司郎[マエダシロウ]
1977(昭和52)年、東京都五反田生れ。’97(平成9)年、劇団「五反田団」を旗揚げする。2008年、『生きてるものはいないのか』で岸田國士戯曲賞、’09年、小説『夏の水の半魚人』で三島由紀夫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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