内容説明
自然の持つ力を信じ人が人らしくあるにはどうすればいいのでしょうか。むかしの川が枯れ新しい川がコンクリートの岸になり、亀が行き場所を失っています。石油備蓄基地のために珊瑚が壊滅し死にゆく海に漁師は泣きます。原発が密集する若狭から、美しい沖縄の海から、同時代を生き延びるために、人間の尊厳と命ある生物への慈愛と現代の狂気について体験的に赤裸々に語る往復書簡集。
目次
亀の死ぬ夢
いのち遥かに
再び亀と原発とそれから
人間の寸法
橋桁の下を見つめて
海と船と少女と
骨壷製造のこと
パナリ焼の優しさ
人にも物にも美醜なしというが
若者の死
人の死にゆくが故に
あんな子生きとって
おお狸たちよ
いのちの小さな声
のろいことがいけないのでしょうか
魚族の将来
この世にゴミというものはない
朱い木の実のようなベラウの蟹
運命について
未来はいつも
死神と「あの老人」のこと
波照間島の声
山水が撞く杵音がきこえる
光芒ありき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
めぐみ
3
仙台定禅寺通りのブックマーケットで購入。両氏の往復書簡で構成されている。約20年前の発行だが、思いがけず、原発の将来を憂うやり取りがなされていた。彼ら文学者、後書き曰く炭鉱のカナリアに気付けなかったのか。2015/03/11
Kosei Yamamoto
1
水上勉さんに魅かれます2014/09/23
のん
1
信念強し。
Shoutarou Tanimoto
0
原発や、石油備蓄基地、戦争などと、赤土色の甲羅を持つ亀や、白菜の大部分を少しずつ啄んでいく鵯、人工のものさえ最大限利用する蛇や鳥、珊瑚を対置し、「いのち」の側にたち、「いのち」から聴く二人の往復書簡。読みながら、自分の立ち位置を問われる。2016/01/10
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