新潮文庫
二十世紀を見抜いた男―マックス・ヴェーバー物語

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  • サイズ 文庫判/ページ数 531p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101324050
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0123

内容説明

欧米に産声を上げた近代合理主義は、たぐい稀なる経済の発展を生み出した。ところが、そこからは信仰心や禁欲精神がすっぽりと抜け落ち、人々はやがて、放縦へとひた走り始めた―。はたして20世紀とは何だったのか、そして現在が抱える病理の源はどこにあるのか。ドイツが生んだ巨人の足跡を追い、その壮大な思想を読み解く。そこには、今を生きる私たちへの真摯な警告が。

目次

強力なる官僚と無力なる議会
日本の仏教を洞察した西欧の眼
ハイデルベルクの決闘学生
シュトラスブルクの新兵訓練
ビスマルクへの疑問
「プロイセン」と日本の運命
明治憲法とドイツ憲法学
ゲッティンゲンの猛勉強
司法書記官試補の悪戦苦闘
上級官吏試補の愛と苦悩
新進教授の夜明け前
教授就任講演の大反響
学問と政治の迫間で
オイディプスの悲劇
深まる地獄の季節
「修道院」に見た資本主義の原型

研ぎ澄まされる「方法論」の刃
二十一世紀の進路を示す傑作
M・ヴェーバー アメリカを行く
資本主義という「運命」

著者等紹介

長部日出雄[オサベヒデオ]
1934(昭和9)年、青森県生れ。新聞社勤務を経て、TV番組の構成、ルポルタージュ、映画評論の執筆等に携わる。’73年『津軽世去れ節』『津軽じょんから節』で直木賞、’80年『鬼が来た 棟方志功伝』で芸術選奨、’87年『見知らぬ戦場』で新田次郎文学賞を受賞。該博な知識と取材力を生かした評伝に定評がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

94
長部さんが書いたマックス・ウェーバーについての人物論・あるいはその作品論です。太宰治や棟方志功の伝記と同じようにかなりな参考文献を読んでおられます。社会科学の専門でない人が書くと非常に一般の人にとって分かりやすさがある気がします。マリアンネ・ウェーバーについても書かれていますし、彼の若いころの様子も書かれています。一番入りやすい入門書でしょう。これを読んだ後に、岩波新書や現代新書の業績についての詳しい勉強をするとわかりやすくなると思います。2015/10/16

i-miya

14
(副題)マックス・ヴェーバー物語。 (あとがき) 津軽フランチャイズの私がなぜ。『反時代的教養主義』1998.02-1999 『新潮45』その間、ガン発症。映画と酒に溺れる毎日。(2000.04) (文庫版あとがき) ガン。『仏教と資本主義』(新潮新書)で本編後の考えを述べた。(解説) ヴェーバー・ルネサンス。野田宣雄。資本主義-もともとは、世俗的な職業を天職と心得る禁欲的なピューリタンが担い手。自転しはじめ、信仰心、禁欲抑制抜け落ちる。2010/04/04

i-miya

9
★長部日出雄『二十世紀を見抜いた男 マックス・ヴェーバー物語』 P150まで P168 フルベッキ 副島 大隈 ロエスラー 伊藤 大久保 天皇 明治憲法 井上毅  P192 大学 1-7期  1、2、3= ハイデルベルグ 4、5 = シュトラスブルグ 6 = ベルリン 7 = ゲッティンゲン大学 8/10 10:04 2004/08/22

nchiba

4
とんでもなく学問が好きなのに学者よりも政治家になりたかったらしい。実務を重んずる人なんだろうけど、抑うつの経験はそういう自己の中での乖離がひとつの原因だったのではないだろうか。しかし現代を的確に予言しているのには驚いた。マルクスよりも深く社会を洞察していたわけだ。今僕の中でブームになっている人。次に読む本もウェーバーなのだ。2012/10/19

とやまっこ

3
結構分厚い本だけど,途中からはまって眠れなくなりました。2011/04/19

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