内容説明
凝り性で働き者。そんな国民性を背景に、優秀な工業製品を生み出してきたドイツ。でもその底力は意外に知られていない。ポルシェやディーゼル、ツェッペリンなど歴史に残る発明家が数々輩出し、現在では、ニッチな市場に特化することで、世界的なシェアを占める無名の中規模企業が活躍する。在独20年の著者が探る、日本に似ているようでやっぱり違う、ドイツ流ものづくりの秘密。
目次
第1章 世界を制覇したドイツ技術者魂―ベーヴェ・システック社
第2章 ドイツ経済を支える中規模企業
第3章 テュフトラーの国・ドイツ
第4章 歴史に名を残すテュフトラーたち
第5章 きっちりドイツ人の根源は?
第6章 社会保障もきっちり行うドイツ
第7章 「信頼の資本」とミッテルシュタント
著者等紹介
熊谷徹[クマガイトオル]
1959(昭和34)年東京生れ。早稲田大学政経学部卒業後、NHKに入局。神戸放送局、報道局国際部、ワシントン特派員を経て、’90(平成2)年からフリージャーナリストとしてドイツ在住。欧州の安全保障問題、EUの政治・経済統合、対テロ戦争、ドイツ経済などについて、取材、執筆を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっちー
10
著者自身がドイツを大好きだと言うことや、ドイツの技術力の凄さは、これでもかと提示される成功例で、理解できたけど。。。細かいとこがなんとなく主観的だったり、良いとこ取りの説明多し、他国と比較に使われる数値が曖昧で、いまいち感が否めなかったf^_^;20年以上住んでる感も、伝わり方が弱い感じがしました。。。2016/12/27
tsubomi
7
2018.03.11-03.31:おもにドイツの中小企業の紹介と技術者列伝という内容。メッサーシュミットの技術者が戦後に自動封入封緘機を作った件、ドイツで法人登録している企業の99.7%が中規模企業である件、テュフトラー(細部にこだわり手作業で作る人)が多い件など興味深いです。後半のシュヴァーベン地方のシュトゥットガルトの中央商工業局(CSHG)やその責任者のフェルディナンド・シュタインバイス、伯爵なのに工業高校に行ったツェッペリン、職人の息子のダイムラー、ポルシェなど企業と技術の面白いエピソードが満載。2018/03/31
rokubrain
4
浮かび上がってきたキーワードは、 ・テュフトラー ・シュバーベン人 ・ミッテルシュタント ・プロテスタンティズム など。 そういえば、16世紀の宗教改革のルターはドイツだったことを思い出した。 (年季が入っているんだなあ) よく日本人の気質と似ているといわれるけど、 外圧に影響されやすい日本との差が見えてきた。2016/07/09
Ted
2
'11年1月刊。△2019/08/17
バカ殿。
1
どうして日本人は、身を粉にして働いても豊かな生活が送れないのか、差別化技術でニッチを攻めるドイツスタイルには、見習うとこ多いな。2016/07/22