内容説明
あたくしは、いかにして小沢昭一的になったのでありましょうか?子供の時分、プロペラ機が撤く宣伝ビラを集めた思い出。サンショウウオを捕えた話。木の上から見たサーカスの火事。東京中に書いた落書き…腕白小僧の珍体験から、新米俳優時代のイタズラ、そして山口瞳や美空ひばりとの交友談まで。懐かしき「昭和のこころ」が名調子であざやかに蘇る、読んでしみじみの軽妙エッセイ集。
目次
第1部 まあ言わば騙る稼業や春の風
第2部 手の中の散歩のみやげ天道虫
第3部 泡雪へチャンバラごっこ真っしぐら
第4部 行秋や紆余曲折を経し猫背
第5部 まばたきは考える間の蟇
第6部 南無や南無あといくたびの柚子湯かな
著者等紹介
小沢昭一[オザワショウイチ]
1929(昭和4)年、東京生れ。早稲田大学仏文科、俳優座養成所卒業。以後、新劇、映画、テレビ、ラジオに活躍。’82年、ひとり劇団・しゃぼん玉座を結成し、「唐来参和」をもって全国をまわる。’73年に始まったTBS系ラジオ「小沢昭一的こころ」は7000回をこえた。放浪芸の収集にも力をそそぎ、著書も多数
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感想・レビュー
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inokori
2
小沢昭一の軽さ,茶目っ気,少年期の風景への憧憬,そういったものがあの軽妙な文体で読めるというか「聴ける」感覚が心地よい.まるでラジオ「小沢昭一的こころ」を聴いているかのよう.2008/11/23
オイコラ
1
むかし、「小沢昭一的こころ」を聞いてたなあ。あれを聞いてるような調子で楽しく読んだ。教室に毛虫を放した話、今やったら多分親は呼び出し、友達からはイジメ、教師からは要注意として扱われるだろうなあ。なにが変わっちゃったんだろう。ところで内容とは全く関係ないが、なんで殿下はわざわざ名乗ったんだろう、とふと思った。2017/04/15
yo27529
1
小沢さんの語り口、いつでも独自の小沢ワールド。毛虫騒動のエピソードにはニヤリですね。特に母親の反応が、この親あってこの子ありです。さてと今度は芸能史にチャレンジしたいです。2014/02/04
shiranui
0
語り口が軽快で好き。実際語りを聞いてるかのよう。話すように書く、の手本になりそう。2010/02/07
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