内容説明
強引で傲慢に、役者になる夢につきすすむ龍也と、どんなときでも、温かな笑顔で見守ってくれる幼なじみの俊輔。初恋を追いかけて、故郷・岡山から京都に向かった大学生の広瀬あかねは、激しさと穏やかさ、ふたつの未来の前で立ち止まる。さよならサンカク、またきてシカク。なつかしい童歌にのせて送る、恋愛３部作第２弾は、過去の恋を乗り越え、現在の愛をキラキラ輝かせる物語。
著者等紹介
小手鞠るい［コデマリルイ］
岡山県生れ。同志社大学法学部卒業。１９８１（昭和５６）年サンリオ「詩とメルヘン賞」、’９３（平成５）年「海燕」新人文学賞、２００５年『欲しいのは、あなただけ』で島清恋愛文学賞、’０９年絵本『ルウとリンデン 旅とおるすばん』（絵／北見葉胡）でボローニャ国際児童図書賞を受賞。アメリカ、ニューヨーク在住（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
411
小手鞠さんの恋愛三部作というのは、続きものであると誤解していて、『エンキョリレンアイ』を読んだあと長らく放置していた作品。年若い主人公の恋愛に、感情移入できなかったのと、まどろっこしい恋愛が性に合わないため、あっさり読了。彼女を置いて家を出た、母親の秘密がラスト明かされるが、わたしならそんな理由で家を出ないし、ましてや子どもを置いていくなんてあり得ない。2019/02/06
ひめか*
45
ちょっと私には合わない恋愛小説だったので読み飛ばしてしまいました…強引で身勝手わがままな龍也にどうしても惹かれてしまうあかね。こういう女の子いるんだろうなとは思いつつ、私には考えられないからなんかイライラした笑。優しくて幼い頃から自分のことを知ってる俊介を選んだ結末は良かったと思う。寂しさを埋めようとして龍也を好きになったとか、こういうどうしようもない女の子の恋愛物が私はあまり好きになれない模様…この話で良かったのは飛行機の中で出会った本の編集者の女性とのシーンかな。その後また会うって素敵な出会い！2016/06/03
ひかる
34
展開というか言い回しが少女漫画のようで一気に読めました。前作に続いてドラマティック。『理想の相手、惹かれる相手』と、『一緒にいて幸せになれる相手』ってやっぱり違いますよね。龍也の身勝手さはあり得なくて引いてしまうくらいでした。言いなりのあかねにもイライラ。女の人は愛される方が幸せになれると信じています。2016/04/18
KAKAPO
32
『陽だまりの彼女』『天使の卵』と恋愛小説が続いたので、その流れで『サンカクカンケイ』を読んでみた。小手鞠るいさんの作品を読むのは、１０月に読んだ『エンキョリレンアイ』に続いて２作目で、エンキョリの主人公であった桜木花音が登場するというサプライズ付きだった。花音の人生も、紆余曲折を経るものだったが、サンカクの主人公である広瀬あかねの人生も負けず劣らず曲がりくねっている。しかし、彼女たちは、悲しい出来事を糧にして逞しく新しい人生を切り拓いて行く。「エンキョリを再読したい」と思わせる爽やかな読後感に浸れる作品。2014/12/13
10$の恋
30
「三角関係」は愛の争奪戦？そんな単純な図式ではなかった。あかねと龍也と俊輔は中学からの友達。やがて高校に進み、あかねと龍也が付き合い出す。龍也への恋にのめり込むあかね。日々増幅する濃密な思慕。躰も心もなされるがまま。でも彼の心を射抜けない。恋すればするほど哀しさが膨張する。だから紛らわすために、より恋に恋する。そして突然の別れ…。「どうすれば龍也を忘れられるの？」。もがきながら生きるあかね。だが、それをずっと見守る俊輔の愛があった＿。三部作1冊目の『エンキョリレンアイ』とはまた違った恋愛模様に胸がギュン♡2024/08/27
