内容説明
乱世にあって何が存亡を分けるのか?武将たちの生涯から読み解く。その武勇、智謀、威信、声望の淵源。
目次
序 戦国乱世を生んだもの
調略の鬼―毛利元就
下克上の旗頭―三好長慶
戦う禅師―武田信玄
正義の求道者―上杉謙信
怒れる流通王―織田信長
しおらしき策謀家―細川藤孝
信義に生きる―前田利家
老いて逆境に臨む―島津義弘
日本一の出世頭―豊臣秀吉
最後の戦国武将―伊達政宗
死ぬことと見つけたり―藤堂高虎
知恵と情の天下取り―徳川家康
著者等紹介
安部龍太郎[アベリュウタロウ]
1955(昭和30)年、福岡県生れ。久留米高専卒。図書館勤務等を経て小説家に。’90(平成2)年、日本全史を網羅した短編集『血の日本史』でデビュー。2005年『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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gonta19
43
2011/10/1 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2014/4/15〜4/26 毛利元就、三好長慶、武田信玄、上杉謙信、織田信長、細川藤孝、前田利家、島津義弘、豊臣秀吉、伊達政宗、藤堂高虎、徳川家康の12名について、安部氏流の切口で分析。戦国時代に与えた外圧の影響など興味深く読んだ。藤堂高虎については、あまり良く知らなかったが、とても面白い人物だ。主人公に据えられた小説があれば、読んでみよう。2014/04/26
アイゼナハ@灯れ松明の火
28
毛利元就から徳川家康まで12名の逸話を揃えた安部龍太郎流戦国武将列伝。日本の戦国時代とグローバルな大航海時代が隣り合わせだったことに着目した解釈が、個人的には斬新で面白かったです。織田信長の章の副題が『怒れる流通王』というのが何とも(笑)島津義弘の晩年が国許では不遇だったという話も成る程って感じで面白かったです。2011/11/03
Book Lover Mr.Garakuta
17
人生を生きる智恵を多く与えてくれた一冊だった。2020/09/21
sin
12
有名戦国武将(大名)の人生。秀吉の朝鮮出兵の理由がなるほどな…と。当時の世界情勢と統一後の状況と諸々事情があったんだね。2017/11/09
鬼山とんぼ
10
文庫版で再読。やはりこの作品は非常に良い。安部龍ファン自認の者は必読だし、この時期の小説が好きになり始めた初心者にも大いに参考になるはず。著者がライフワークとして戦国時代の状況を経済や宗教も含め網羅的に把握しているからこそ書ける、武将の総まとめ。ただ単行本の評で指摘した、秀吉についての通り一遍の記述など、改訂はなされておらず残念。今後、本能寺の変やイエズス会関連の最新情報も盛り込んだ増補改訂版を出していただきたい。あるいはタイトルを変え、戦国武将の人物抄録の定番となるよう尽力を願いたい。2024/02/16