新潮文庫 天と地の守り人〈第１部〉ロタ王国編

上橋 菜穂子【著】

新潮社（2011/06発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 384p／高さ 15cm
• 商品コード 9784101302805
• NDC分類 913.6
• Cコード C0193

内容説明

大海原に身を投じたチャグム皇子を探して欲しい―密かな依頼を受けバルサはかすかな手がかりを追ってチャグムを探す困難な旅へ乗り出していく。刻一刻と迫るタルシュ帝国による侵略の波、ロタ王国の内側に潜む陰謀の影。そして、ゆるやかに巡り来る異界ナユグの春。懸命に探索を続けるバルサは、チャグムを見つけることが出来るのか…。大河物語最終章三部作、いよいよ開幕。

著者等紹介

上橋菜穂子［ウエハシナホコ］
１９６２（昭和３７）年東京生れ。川村学園女子大学教授。オーストラリアの先住民族アボリジニを研究中。著書に、『狐笛のかなた』（野間児童文芸賞）の他に、『精霊の守り人』（野間児童文芸新人賞、産経児童出版文化賞、バチェルダー賞）、『闇の守り人』（日本児童文学者協会賞）、『夢の守り人』（路傍の石文学賞）、『神の守り人』（小学館児童出版文化賞）などがある。２００２（平成１４）年「守り人」シリーズで巌谷小波文芸賞受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[抹茶モナカ]

前作で海に身を投じたチャグムを探して旅をするバルサ。チャグムはロタ王国との同盟の道を求め、旅をしていた。バルサはチャグムを見つけ出し、皇太子としては死んだものとされながらもチャグムが成長した事を知る。シリーズ最終３部作。国同士の陰謀や思惑はダイナミックになって来て、読み応え抜群です。これまでの登場人物も出て来て、その後がわかるのも嬉しい。

2016/02/16

[どんちん]

守り人シリーズ最終章三部作の第一編だけあり、背景整理にちょっととまどったｗ　長編ともなるとやはりその前提ともなる背景はきっちりすべきであろうからしょうがないが。感覚的には、オールスター全員集合で前作までを読んでいないとちょっとなんだろうというところもあり、余計なお世話だが未読者の心配をしてしまったりｗ　このシリーズは冗長な展開がなく、テンポよく展開してくれてとても読みやすい。第一編で早くも二人が遭遇してくれるなど、読み手に優しく私は大好きだ♪　でもそんなにでかくなったらチャグムぢゃないｗｗｗ

2014/05/17

[射手座の天使あきちゃん]

シリーズ最終章　民の平穏を願いロタ王との同盟締結にひた走るチャグム、彼の生存を祈り一途に後を追うバルサ、国家間紛争や権力闘争の渦に呑まれ辛く厳しい環境に身を置くシュガとタンダ　ドキドキの展開に緊張感MAX！！　それにしても・・・　チャグム、君はなんとストイックで心優しき男なんだ、バルサよ　その冴えわたる短槍と熱い心で彼を守りたまえ、そして二人に神と精霊の御加護のあらんことを！（祈）

2011/12/15

[absinthe]

ますます盛り上がる最終章の始まり。チャグムもとうとうバルサより背が高くなったか。出会うまでの焦りも面白いが、チャグムの冒険もまた迫力がある。国の威信をかけた壮大なゲーム盤を慎重に進むさまがまたよい。何度も読み違えかけながら最後まであきらめない姿が感動を誘う。absintheは陰謀が張り巡らされた宮廷劇が好きだ。陰謀劇は意外に女が強い。さすが学者が書いただけあって、兵力の他に兵站がどれだけ大事かよく描かれている。

2019/10/25

[いおむ]

物語の展開上当然ではありますが、チャグムになかなかおいつけないバルサの焦燥、消息の手がかりに一喜一憂する姿は何ともいえず、こちらも一喜一憂○ラストは感動モノでした。さて次巻…(*'▽'*)

2015/02/19