内容説明
四十路を迎えた独身男女を気づかう手当。出世していない職員に配慮した手当。残業したフリをすればもらえる手当―。これらは今まで官僚・公務員に与えられてきた“異常な手当”の、ほんの一部に過ぎない。かつて厚生労働省の特殊法人に勤務し、そのあきれる実態に日々接していた著者が、霞が関と全国の自治体を徹底調査!国会議員たちも注目する、役人天国ニッポン告発の書。
目次
第1章 独身手当―公務員の“セレブ”ライフ
第2章 カラ残業手当―公務員の優雅な1日
第3章 管理職以外手当―公務員の出世のコツ
第4章 予算消化手当―公務員の浪費
第5章 セクハラ手当―女性公務員をとりまく実態
第6章 勤務成績不良手当―公務員の休職
第7章 労働組合手当―公務員改革を阻むもの
第8章 退職手当―公務員リタイア後の生活
第9章 内部告発手当―公務員の憂鬱
著者等紹介
若林亜紀[ワカバヤシアキ]
1965(昭和40)年、神奈川県生れ。慶應義塾大学卒。民間企業を経て、特殊法人日本労働研究機構(現・独立行政法人労働政策研究・研修機構)に勤務する。その公金浪費ぶりに憤りを感じ、内部告発を行ったのを契機に、ジャーナリストへ転じる。現在は公務員問題を中心に、雑誌・新聞などに寄稿している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yamanekoken
3
公務員のおどろくべき「××手当」のカタログ集。これに加え、天下り天国、だれまくった労働実態などを紹介。ただ、全体を通して断片(事例)の羅列といった印象が強くいまひとつ響いてこない。たぶん「人」が描かれていないからだと思う。中の1つか、2つ、もっと掘り下げて「人」の話にすれば、ネタは面白いだけに良いノンフィクションになったはず。。。。2010/06/25
うたまる
0
断片的には知っていたが、ここまで酷いのに絶句した。優秀な者が徹底的に自己利益の追求に勤しむとこうなるという見本。呆れんばかりの手当を積み上げ一人当たり総人件費が、国家公務員で1,043万円、地方公務員で933万円と破格の高給。さあ、この後ろ暗い手当の数々を著者に追及された時の、頭の良い人たちの言い訳を聴け……「近隣の市町にはもっと高いところがあります」「他県とか国の状況を勘案しながら措置してきたので、今すぐ見直しということは考えておりません」「地方公務員法と条例で互助会について定めてあるので違法ではない」2012/07/07
しょうたろう
0
民間では考えられないような手当がいっぱい。出世できなかった手当みたいなのもあって絶句。2012/04/02
sasuke
0
挿絵のいしいひさいちのマンガが最高におもしろい
ナラサン
0
事細かに大量の実例を挙げてるが、どうせこれでもほんの氷山の一角なんでしょう。正直、各章トビラのいしいひさいち氏の四コマだけでこの本の言いたいことはすべて表現できてる気が…。2011/06/23