新潮文庫
芸術脳

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101299532
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

松任谷由実、リリー・フランキー、菊地成孔、内藤礼、いとうせいこう、佐藤雅彦、天野祐吉…各界きっての実力者11人のクリエイティブな脳に、茂木健一郎が対峙する。懐かしい記憶が、社会への違和感が、自らへの信頼と不信が、思いもかけぬ互いの言葉を導き、異能同士のセッションを加速させてゆく―いつしか深い「気づき」に誘われる、人生へのヒントに満ちた刺激的な対談集。

目次

気づき、という至上の喜びvs佐藤雅彦
世界と自分を結ぶ「なにか」を求めてvs内藤礼
ファッションとは態度の表明であるvs小野塚秋良
デジタル化できないもの、身体の可能性vsいとうせいこう
現実と仮想の往還から作品は生まれるvs松任谷由実
アートは可能無限と向き合うべしvsヒロ杉山
笑い物こそが「笑い」を創造するvsリトル・ブリテン
音楽表現と「時間」について考えるvs菊地成孔
愛とユーモアのある批評vs天野祐吉
今こそ「生命力」が必要だvsリリー・フランキー
世界に対する時評を胸に、生きていきたいvs布施英利
生きることこそがクリエイティヴだ 茂木健一郎

著者等紹介

茂木健一郎[モギケンイチロウ]
1962(昭和37)年、東京生れ。脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。東京大学理学部、法学部卒業後、同大大学院物理学専攻課程を修了。理学博士。理化学研究所、英ケンブリッジ大学を経て現職。クオリア(意識のなかで立ち上がる、数量化できない微妙な質感)をキーワードとして、脳と心の関係を探求し続けている。2005(平成17)年、『脳と仮想』で小林秀雄賞、’09年『今、ここからすべての場所へ』で桑原武夫学芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

number

4
芸術家は人間や社会の行く末をよく見抜くというが、現代社会が失いかけているものや、逆にこの時代にこそ立ち現れてくる何か、感性や表現力とも違う、もっとガサガサした粗い芸術の源泉のようなものが、茂木さんとの対話の中からそれぞれの形で匂い立ってくる。聞き手の茂木さんもさすがというべきか、何かを面白いと感じるときの言語化できていなかった何かを、さらりと言葉に変換して対話を深掘りしていて、しきりに頷きながら読んだ。こういう、分かりにくくて一言では表せない余白のような領域に、「豊かな芸術」の源泉はあるのかもしれない。2019/12/15

こーよー

4
「コメディーは時間の経過した悲劇だ」これは名言。思い出しても、2度と経験したくない場面だったり、すぐさま赤面してしまう場面だったりする。他にはユーミンとの対話がお気に入り。2016/11/01

あいくん

2
☆☆☆茂木健一郎さんが11人のクリエィティブなアーテイストと対談した記録です。佐藤雅彦さん、内藤礼さん、小野塚秋良さん、いとうせいこうさん、松任谷由美さん、ヒロ杉山さん、リトル・ブリテンさん、菊池成孔さん、リリー・フランキーさん、布施英利さんです。アハ体験について、一日ひとつの気づき、一日一回「あ、わかった」という体験をしようと茂木さんはいいます。 熱中するとかクレイジーということは大事なことです。 茂木さんは子どもの心を忘れていない人です。2016/01/14

ぐるぐるシュルツ

1
一つ一つの対談が濃い。それぞれの顔が浮かぶ。茂木さんとの微妙なコミュケーションの感じも読み取れるから面白い。「夢中になる。全てのリズム感。仮の場所と本当の場所はイコール。喪失と獲得。強いイメージ力が作る質感。自分の毒を制する。自分を笑わせない。イーオン時間とポリリズム。ユーモアは知性。日々の暗澹は続く。立つもの。自分の中から彼岸に送り出す。つまりは手放してものを考える。執着しない。」日々が一人一人に刻んで、刻まれていく感覚を味わった。対談ものって意外と面白いな。いくつかの言葉をつまんで、しばらく反芻する。2019/07/04

momo

1
佐藤雅彦氏との対談が気になり手に取ったが、対談相手には内藤礼、リトルブリテン(!)、リリーフランキーも。茂木氏:「(アートの本質とは)文脈を外して、作品自体と向き合った時に虚心になにを感じるかがすべて」。格言(英国?):「コメディは時間が経過した悲劇だ」「世の中は、感じる人にとっては悲劇だが、考える人にとっては喜劇だ」。島田雅彦:「小説ってもともとある国の言語体系を示すものだった。夏目漱石や森鴎外の散文っていうのは、そのときに日本で使われていた言葉がカタログのように全部出てくる」。思わず納得。2011/07/26

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