内容説明
世界を裏で支配するという「ユダヤ陰謀論」。そして、ユダヤ人団体が主張する「控えめなユダヤ論」。真実は、その間にこそ、存在する―。ユダヤ・ロビーと彼らに同調する人びとが、中東の孤児だったイスラエルを支えるため、アメリカの政策をいかにして傾けていったのか。F・D・ルーズベルトからオバマまで、各政権の内情を分析しながら、ユダヤ系パワーの深奥に迫ってゆく。
目次
第1章 最強のユダヤ・ロビー
第2章 ユダヤを思いやる米国議会
第3章 イスラエル=キリスト教右派同盟の誕生
第4章 ユダヤ人議員の実力
第5章 ユダヤ・マネーの仕組み
第6章 大統領とユダヤ人社会1―F.D.ルーズベルトからジョンソン
第7章 大統領とユダヤ人社会2―ニクソンからオバマ
著者等紹介
佐藤唯行[サトウタダユキ]
東京生れ。獨協大学外国語学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専攻は、ユダヤ人史、米英の人種関係史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雲をみるひと
11
アメリカの政局とユダヤ社会の関連性を論じた本。文章的には読みやすいとは言えないが、ユダヤ社会と身近でなければあまり考えが及ばない話であり、大変参考になる。いかにユダヤロビーがアメリカの政局に強い影響を与えてきたがよくわかる。2019/05/02
Hiroshi
3
人口の2%のユダヤ人がアメリカをどのようにコントロールしているかを検証した本。ユダヤ・ロビーは、イスラエルの安全保障に関し、上院・下院と大統領の各選挙の資金援助を通して、議員・大統領をコントロールしている。イスラエルに不利な発言をした大物議員フルブライトを次回選挙で刺客を立て莫大なユダヤ・マネーでネガティブキャンペーンをして落選させた実績がある。組織力・集金力と高度な頭脳で、アメリカを支配している。ネオコンが暴走したイラク戦争の反省から、この本も出版できるようになったという。アラブ贔屓は議員になれるのか?2014/07/31
リョウ・アズナブル大佐
1
題名の通り、アメリカが何故イスラエルを偏愛するのかが良くわかった。筆者も言う通り陰謀論未満、想像以上といった所が現実の様だ。在米ユダヤ人は約2%。彼らがいくら金を持っていようと、それだけでは当然イスラエルを偏愛する理由にならない。イスラエルロビーと言われるAIPACと深い繋がりがある等様々な理由がある。それにしてもイスラエルに住む簡易ユダヤ人がエルサレムを取り戻す事によって聖書に書かれているメシアが現れると本気で信じている人達がこれ程力を持っているとは。。宗教って改めて恐ろしい。2015/01/31
ぱそほし
0
アメリカにおけるイスラエル・ロビーの作用について。同レベルの規模であるアラブよりもずっと強大な影響力を持つのは親キリスト宗教観・祖国との金脈の要因のため。 加えて、法案や戦争に対する具体的な影響行使の例が書いてあった。章単位で読めてわかりやすい。2016/09/21
まめタンク
0
2015年85冊目、83点。2015/09/27
-
- 和書
- 音楽の進化史