新潮文庫<br> 茜さす〈上〉

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新潮文庫
茜さす〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 426p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101292090
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

E女子大学4年の友田なつみは、夏休みに訪れた吉野で会社社長、泉と出会った。卒論・就職活動と忙しい日々の中、なつみの脳裏にはなぜか時折泉の姿が浮かぶ。妊娠を苦にした友人の自殺にあい、女性に厳しい就職の現状を経験したなつみは、万葉の時代を風のように駆けぬけた一人の女帝に目を向け始めた…。歴史と現代が交差する地点で女性の生き方を見つめる著者初の長編現代小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

背番号10@せばてん。

30
1993年10月21日読了。おじさんだって、たまにはこういう本を。(2022年4月20日入力)1993/10/21

紅香

28
万葉集ゼミに所属している女子大生のなつみ。額田王、大海人皇子の歌を解釈していくうちに愛の鍵だけでは開かない扉があると気付く。憎しみの鍵で歴史を照らす。。年表とその人物をめぐる家系図を見比べ、自分の身に置き換えると1300年前の人物とも近しくなれることを知った。いつもは物語を受け入れる立場。歴史上の人物とどう付き合えばよいか学ぶ。知る喜びと何とも言えない好奇心が満ち溢れる作品。祖父を陥れた父の14歳離れた弟と13歳で結婚した鸕野讃良皇女の思いに触れる。愛とは…。謎の富豪、泉蓮との揺れる思いにも注目。下巻へ。2021/01/27

ゆきおんな

18
まだ乙女だった頃に読んで、ものすごく憧れたのを覚えています。今、改めて読んでみて、あの時ほどの感動はなかったけれど、人として、女性としての生き方は素敵だなと感じます。深窓の令嬢がこれからどのように自分を見つけていくのか。目が離せないです。

sweet november

7
遅ればせながら、永井路子さんを初めて読む。本格的歴史小説ではないのだろうと思って読む。 30数年前?の女子大学生が主人公ということで、当時の就職活動の様子や同級生の様子に既視感を覚えた。今では考えられないような生ぬるさ。 しかし、物語としてはするする読めて面白い。下巻へ。2024/01/23

shimashimaon

6
学生時代に友人に薦められて読んだ本です。古代・古典をテーマにした読書の一環で再読しました。現代(といっても1970年代)の女子大生(国文科)が額田王の歌をきっかけに、持統天皇を取り巻く歴史探索にのめり込んでいく物語。現代も古代も主人公の視点で語られる点が特徴です。友人関係、男女関係、卒論、就職で人生の選択をするときに、遠い歴史に自らが生きた痕跡を刻み込んだ人々に思いを馳せオーバーラップさせる。誰かの解釈をそうなんだと受け入れるのでなく、自分で『日本書記』から年表と系図を書き出して考える作業がいいですね。2023/02/25

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