新潮文庫<br> 手のひらの楽園

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新潮文庫
手のひらの楽園

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  • サイズ 文庫判/ページ数 384p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101285757
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

父のことは知らない。物心つく前に死んだらしい。長崎県の離島・松乃島で母子家庭に育った友麻は、本土にある私立夕陽ノ丘高校エステ科に進学するため島を離れた。その数日後、母は失踪した。帰省の折に予期せぬ出会いから母の秘密を知り、足下がぐらりと揺れる友麻。だが厳しい現実を突きつけられても友麻は自分を信じ友人に支えられ歩んでいく。繊細な十代の姿を描き出す、感涙の青春小説。

内容説明

父のことは知らない。物心つく前に死んだらしい。長崎県の離島・松乃島で母子家庭に育った友麻は、本土にある私立夕陽ノ丘高校エステ科に進学するため島を離れた。その数日後、母は失踪した。帰省の折に予期せぬ出会いから母の秘密を知り、足下がぐらりと揺れる友麻。だが厳しい現実を突きつけられても友麻は自分を信じ友人に支えられ歩んでいく。繊細な十代の姿を描き出す、感涙の青春小説。

著者等紹介

宮木あや子[ミヤギアヤコ]
1976(昭和51)年、神奈川県生れ。2006(平成18)年『花宵道中』で「女による女のためのR‐18文学賞」大賞と読者賞を同時受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

40
天真爛漫な夕陽ノ丘高校「エステ科」2年園部友麻の波乱な日々。全寮制の「仕事を学ぶための高校」で疲れたお母さんを癒やすためにエステティシャンを目指す青春小説。離島に育ち父親がおらず家は貧乏で、奨学金を借りての高校入学後に母親も行方知れずになった友麻。わりと悲惨な境遇でも楽観的で、素の自分のままでぶつかっていく彼女が突然告白されたり同級生の諸事情に巻き込まれたり、実は生きていた父親や初めて恋を知ったり、周囲の人たちに支えられながらひとつひとつ向き合って、ちょっぴり大人になってゆく展開はなかなか良かったですね。2022/06/27

ピロ麻呂

38
おもしろかった🎵校閲ガールほどぶっとんでないけど、やっぱり宮木さんは言葉選びのセンスがいい!会話がめっちゃおもしろい😊2022/10/01

こばゆみ

15
表紙とタイトルの感じで、天真爛漫な女子高生のキラキラな毎日が描かれているかと思いきや、割と複雑な家庭環境の子たちがわんさか出てくるお話。特に主人公の友麻は母子家庭で育ち、しばらくして母親も蒸発。長崎の独特な島文化に悩まされながら、寮生活を送っているという人生ハードモードな17歳。でも決して暗い話ではなく、エステを学ぶ高校というのは新鮮だし、ヘイスミやらSHANKやら、好きなバンドの名前が出てくるのも嬉しく読んだのでした!2022/06/27

ツバサ

14
家庭の悩みを抱えて、恋もピンとこない。そんな主人公が成長、変化していく様子がじっくり描かれているのが良かったです。緩やかに時は流れながらも確かに前へ進んでいく登場人物達に勇気を貰えます。2022/06/06

くらっくす

12
負の感情に疎く、「子供に罪はなか」と島の狭い世界で育っても、全く平気だった友麻。複雑な家庭環境に向けられる奇異の目も、嫌がらせにも気づかない鈍感でもあり、執着もなかった。それは友麻の自由さだが、根幹となる家族の形が揺らぐ時、軽やかな性格に人並みの重石がつく。どう苦悩すればいいかも分からない中、友人たちとのやり取りで徐々に機微を学び、大人に近づいていった。そのとき特別な何かではなくなり、自分で積み上げたものだけが自分を形作るものとなる。特殊な生い立ちから大人になる話で、宮木さんの明るい方は初めて読んだ。2023/08/19

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