内容説明
北村志織は、引っ越したばかりのマンションの自室で、怪奇現象に遭遇した。ありえない場所から人が語りかけてくるのだ。「平野です」とその声は告げる。同じ建物に住んでいるが、話したことのない男性の名だ。ただし、「未来の平野」なのだと彼は続けた―。男はみんな奇跡を起こしたいと思っている。好きになった女の人のために。『雨恋』の著者が描く、時空を超えたラブ・ストーリー。
著者等紹介
松尾由美[マツオユミ]
1960(昭和35)年、金沢市生まれ。お茶の水女子大学卒。OLを経て作家になる。’89(平成元)年に『異次元カフェテラス』を刊行。’91年「バルーン・タウンの殺人」でハヤカワSFコンテストに入選する。日常と非現実、現実と仮想が交じり合う作品世界を創り続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takaC
73
『旧バージョン』と『現行バージョン』、なるほどね。で、この先は好きに想像しろと。ふむふむ。2016/03/26
hnzwd
67
一人暮らしの部屋で、エアコンの穴から声が聞こえ、自分は未来から話しかけていると告げられて。。未来や過去と話せちゃったりするってネタは、ライトなやつからヘビーなのまで、古今東西、書かれ尽くした感すらあるものなのですが、、最初から宣言してミステリ仕立にしたのはちょっと新しい?SFな仕掛けを日常の謎風に仕上げ、伏線きちんと回収した上で、恋愛要素絡めるとは、、流石の一言に尽きます。ほとんど一気読みでした。2016/12/15
けろり
43
やさ読のオフ会のために、久しぶりに本棚から引っ張り出して来ました。何度読んでも面白いな、良かったなーと思う本です。一言でいうと、“男の人がコップ一杯分の奇跡を起こすために頑張る”お話です。読後にはシラノ・ド・ベルジュラックをきっと読みたくなると思います✨2018/03/09
パフちゃん@かのん変更
42
SFファンタジー。ミステリー要素もあって恋愛話で、面白くないわけがない。いや、面白かったです。久しぶりにワクワクして読みました。2019/03/01
ぽろん
40
読んでいたとは気づかず又借りて来ました。何となく覚えていたけど、やっぱり面白かった。今回は、シラノの正体がわかっているので、にんまりしながら再読。楽しかった〜。2019/03/24