新潮文庫<br> 霜の朝 (改版)

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新潮文庫
霜の朝 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 368p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101247175
  • Cコード C0193

内容説明

その財力を賭けて粋を競った相手の紀ノ国屋文左衛門は、悪銭廃止令によって没落した。勝ち残った奈良屋茂左衛門の胸を一陣の風が吹き抜けていった。紀文と共に一つの時代が過ぎていったようだ…(表題作「霜の朝」)ほかに、若い武家夫婦の無念を晴らす下男の胸中(「報復」)や、意に添まぬ結婚をした女のあわれ(「歳月」)等、人の心に潜む愛と孤独を、円熟した筆に綴った時代小説傑作集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

223
久しぶりの藤沢周平。あまり熱心な読者とは言えないが、たまにふと読みたくなる。今回は11の小品からなる短篇集。いずれも藤沢周平らしさに溢れるが、本書には、あえて物語の最終的な結末を語らないという特質を持つものが何篇か見られる。幾分か実験的な試みであったのかも知れない。篇中では、掉尾を飾る表題作「霜の朝」が短いながらもスケール感のあるものになっている。紀伊国屋文左衛門の勃興と没落を、老境にさしかかった奈良屋茂左衛門の述懐から描く。それは、経済的にも興隆期にあっ剛毅な元禄の終わりを見据えることでもあった。2015/02/12

yoshida

134
藤沢周平さんの円熟の短編集。武家物から市井物で構成。人情、剣戟、そして人生の機微が充分に味わえます。生後間もなく去った母の真実を知る「泣く母」、疎遠となった継母と夫婦約束をした女の優しさに触れる「虹の空」、不遇に鬱々としていた男が実は幸福であることに気付く「禍福」、戻らない男女の年月に人生の機微を感じる「歳月」等の名作が揃う。「歳月」は「蝉しぐれ」を連想。「虹の空」は絶品。時代は変われど、人が生きていて思う歓びや哀しみは現代も共通すると思う。藤沢周平さんの作品が支持される理由はそこにあると思うのだ。名作。2019/12/31

kinkin

120
長らく読み止めたままの本。藤沢周平さんの本はやっぱり晩秋から冬にかかてが旬だなあ(個人的に)。全11篇からなる短編集。どれも滋味が効いていて読み応えがあった。「報復」の映画のラストシーンのようなところ、「密告」や「追われる男」のミステリー感、人情噺「おとくの神」、なかでも「禍福」は一番好き。江戸の空の下、小さな幸せと人との出会いが見事に書かれていると感じた。2021/11/27

ケンイチミズバ

110
この世界では、十五歳はもう立派な大人なのだと再認識する。互いに木刀を投げ捨て刀を手にする。弟のためだけではなく母に同じ悲しみを繰り返させまいという気持ちが。大人の試合をしよう。森は脇腹を小四郎は肩を斬られ崩折れた。母上と口にできないいじましさ、ラストに十五歳はまだ子供、いや母親の前では男はみな子供かもなと思わせられた。日曜朝のスタバで涙腺がゆるんだ。短いストーリ―ばかりですが十二分に堪能できる作品集です。冒頭の報復は唯々唸ります。奉公人の身分でありながら、どうしても一矢報いねば、その気持ちが痛いほどに。2021/03/01

ふじさん

106
若い武家夫婦の無念を晴らす下男松平を描いた「報復」、正義を振りかざし白黒つけることがすべてではない、矛盾を背負いながら生きる主人公を暖かい眼差しで描いた「密告」「嚏」、他には、日ごろから妻のおとくを蔑ろにしていた仙吉がおとくの有難さに気づくまでをユーモア交えて描いた「おとくの神」、自分を捨てたと思っていた母への思いを綴った「泣く母」等が好きな作品だ。どれも、人々の心に潜む愛や孤独、巧みな筆さばきで描いている。読み応えある初期の作品群だ。 2021/12/03

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