内容説明
人は生まれた瞬間から死に向かって走り出している。だから、死を語ることは生を語ることになるのだ。誰もが必ず迎えなければならない「その日」に向かって、いま、私たちには何ができるのだろうか?本書では文壇、財界、宗教界、演劇界など各界から42人の著名人がそれぞれの死生観を綴っている。高齢化社会で生き抜いていくために、改めて「死」の問題を考えさせる一冊。
目次
風もなく散る木の葉のように
吹雪の夜のバルカロル
人生にマイナスを残したくない
葬式に関する私の遺言
悦楽して無に帰するのみ
終末感と切迫感
極楽へ行きたくもないが
鴎外に学ぶ死生観
最後にのこされた願い
死者の夢を紡ぐ
戯去戯来、自ずから真あり
死の臨む態度
生も死も舞台の上が本物
生への戴冠
突然死よりガン死を
解剖学者から見る死の哲学〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テキィ
6
「死ぬための生き方」を云々するのは、若い人だけですよ。という記述が効いた。石原さんや養老さんなど著名人42人の死生観が綴られる。つーかなんでこの本が家にあるんかわからない。石原さんは文章上手いね。びっくりした。2011/07/30
oimo
2
死生観を書くとなると今までの人生について書くことになるのだろうけど、筆者らの誰もが1度も死んだことはないから当然。よく知らない人の生き方を語られても頭に入ってこない。誰かの言葉で死とは残されたもの達の概念とあったけど本当にそうだと思う。エリート達の死生観は一様に自己顕示が垣間見えて面白い。兼好法師の言葉を引用してる人大杉。古い本だから寄稿してる人の半分くらいは今はもう亡くなっている、彼らは何を思ったのでしょう、知る由もないけど。2015/06/05
アノマリー
2
◎人生訓として読んだ。2011/11/03
権蔵
1
1970年代の著名人方の死生観。半分以上がお亡くなりになっているが、特に明治生まれの当時八十を過ぎた方々の人生の達観、ノスタルジーとはまた違う空気を感じた。やはり動乱の時代を生きた凄みを感じた。2016/02/17
-
- 和書
- 桃色東京塔 文春文庫