感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
momogaga
42
読メ開始以前の既読本。北海道の歴史と地名の由来を知ることが出来た。旅行情報誌ではアイヌ文化と歴史の本質に触れることができなかったので、貴重な本となりました。
nobody
16
忍耐を強いられる本というのがある。無論気晴らしとは対極である。各地にちなんだ文学作品の引用、自作の詩、詩人らしさを意識した風景描写、アイヌ伝承。北海道だからアイヌ伝承は避けられぬ、文が拙いから辟易するのだ。破綻文は多い。何度も出てくる1789年の蝦夷乱も結局どういうものだったのか要領を得ない。素直に解説するのは筆者にとって文学的でなかったのだろう。2ページに渡るあとがきが僅か6文で書かれていることから、どんな文章を書く人か察して戴きたい。濃昼(ごきびる)峠に恋問(こいとい)、3年前の北海道の旅が懐かしい。2016/10/20
なおぱんだ
0
更科源蔵(1904-1985)は北海道生まれの詩人で、この本は著者が道内各地を訪れた際の紀行本です。おそらく昭和30年代後半から40年代後半ころの北海道内を旅したものと思われますが、その当時の様子が丹念に描かれており、交通や環境が整った現代から見れば、日本の中の僻地ともいえるかつての北海道の姿が目に浮かぶようです。その土地その土地ごとの風物や歴史などが事細やかに記されていて、懐かしさとともに人間の生きるたくましさを感じます。2010/04/12