内容説明
日本は名山に事欠かない。日本の山は、森林あり、渓谷あり、高原あり、火山あり、褶曲山脈あり、秩父古成層あり、石灰岩あり―その千差万別の美しさと品格、古い歴史で、山好きの心を魅了する。名著『日本百名山』以降も山登りを続けた著者が選んだ、さらなる日本の名山二十余を収録する。脱稿からわずか三日後、忽然と茅ヶ岳で逝った著者の、最後の自選山岳紀行エッセイ集。
目次
『日本百名山』その後
京丸山
黒姫山
日野山と木ノ芽峠
知床半島
鳳来寺山
弥彦山
秋の北アルプス
奥鬼怒
二上山〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てんちゃん
29
「日本百名山」以降も山登りを続けた著者が選んださらなる名山二十余の紀行文。「日本百名山」は4ページ程度の短文で次々に山を紹介しテンポが良かったのに比べ、こちらは文章も長めののんびりした紀行文。百名山の登頂時に比べ、山間にも道路やバスが発達し、ずいぶんと登りやすくなった模様。やや衰えた脚力をバスや車で補いつつ、旧友と温泉や盃をかわす、晩年のゆったりした登山の様子が描かれている。中高年ハイカーにお勧めの一冊。この紀行文を編集者に渡した三日後に著者は山で急逝。山を愛し山に愛された著者らしい最後に思う。2017/01/31
月華
3
図書館 閉架書庫から出して戴きました。1971年7月発行。2000年5月発行。あとがきは奥様。思い出が多々あったようです。2023/11/06
xkxxxxk
1
何も知らずに読んだので、あとがきを読んで本書への心持ちがガラリと変わった。2016/07/26
YSato
1
まさに遺稿。日本百名山の栄光はまだまだ盤石だろうが、この本のやうにそれ以外のものはいつか貴重になるのだろう2014/10/18
yamakujira
1
晩年に歩いた山行をつづった20余編の紀行文集。どうせならば「続」とか「新」とか「改」とか「日本百名山」の姉妹作をたくさん出してくれればよかったのに。 (★★★☆☆)