出版社内容情報
小学六年生の夏。ぼくと健太、陽介は、勉強も運動もできない落ちこぼれ。だが『アーサー王の物語』に感動したぼくの発案で、三人で「騎士団」を結成。クラスメイトにからかわれながらも、憧れの美少女、有村由布子をレディとして忠誠を誓う。彼女を守るため、隣町で起きた女子小学生殺害事件の犯人探しを始めたが――。あの頃のみずみずしい思いが蘇る、ひと夏の冒険を描いた最高の少年小説。
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乱読太郎の積んでる本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
140
差別主義者の小説を「中学生に読んでほしい」なんて云ってる新潮社はほんとうにどうかしていると思うが(そしてその思いは読みおえたいまも変わらないけれど)、思っていたよりは酷くなかったし、薄っすら感動さえした。読みやすい、てのは危なっかしいなあと改めておもう。物語の内から垣間見える作者の価値観は、陳腐なうえに歪んでいて辟易する。台無しである。と思うのは作者の小説外での、つまりは実社会での言動を僕が見知っているからかもしれず、区別できない。作者は小説だけ書いていたら、或いはTV作ってるだけだったらよかったのに。⇒2025/01/15
shinchan
116
久しぶりの百田さんワールドを楽しみました。想像出来ないラストシーンに驚きましたね。有村さん の存在感、壬生さんの大きな変わり様、実に女の子を上手に使う表現は流石でした。遠藤君いい子です。2021/08/14
たか
84
昭和最後の夏、小学六年生で落ちこぼれの三人は宏志をリーダーに陽介・健太と「騎士団」を結成する。学校一の美少女・有村由布子をレディに据え忠誠を誓う。 昭和から平成と時代が移り変わり31年の歳月が過ぎた令和最初の夏に「ぼく」宏志を語り手に少年時代のひと夏の冒険を描く。 秘密基地、少女殺人事件の犯人探し、模擬試験、文化祭等を通し少年達の心模様と成長が「勇気」をテーマに眩しく逞しく清々しく描かれる。人は見た目で判断できない表と裏の顔を持つ事を様々な体験を通し学んでいく。 懐かしさ溢れる夏物語。 ★★★★★ 5.02022/05/04
金吾
80
◎子供の時の甘い思い出の話です。やや現実感がないと感じる部分はありますが、いい感じの流れが続きますので読んでいて楽しいです。小学校の友達と30年以上たっても付き合っているのはいいなあと思いました。またラストが映画のスタンド・バイ・ミーみたいでした。2023/06/22
やっちゃん
64
世代がドンピシャで小学生に戻った気分で読めました。パンク直してくれたおっさんに哀愁感じてたのであの最後は悲しかったです。漫画みたいな展開は子供読者狙いもあるんだろうけどおっさん向けだなあこれは。2022/03/02