内容説明
二匹のアマガエルがたどり着いた夢の楽園は悲劇的な末路を迎えたはずだったが、悪夢の翌朝、二匹はなぜか再び平和な地にいた。今度の世界では、ウシガエルの国で「新しい病気」が流行っていたが、楽園のカエルたちは根拠なき楽観視を続ける。しかし、やがて楽園でも病気が広がり始め…。国難を前に迷走する政府やメディアの愚かさを浮き彫りにし、三通りの結末を提示する、警告と希望の書。
著者等紹介
百田尚樹[ヒャクタナオキ]
1956(昭和31)年、大阪市生れ。同志社大学中退。放送作家として「探偵!ナイトスクープ」等の番組構成を手掛ける。2006(平成18)年『永遠の0』で作家デビュー。他の著書に『海賊とよばれた男』(第10回本屋大賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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starbro
316
百田 尚樹は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。4年前に読んだ『カエルの楽園』の続編を読みました。新型コロナウィルス中心の内容でした。世界の各国と比較すると日本政府の対応は合格点とは言えないまでもマシな部類だと考えています。アメリカやブラジルは酷すぎます。著者にはもっと具体的で有効な提案をして欲しいと思いますが、無理だろうな(笑) https://www.shinchosha.co.jp/book/120193/2020/07/28
ウッディ
174
滅亡前のナパージュにタイムスリップしたアマガエルのソクラテスたちは、隣国で新型の肺病が流行していることを知る。病気を軽視しウシガエルの入国を止められず、病気流行の兆しが見られると、突然の移動禁止を宣言するなど、迷走する指導者たちと混乱する楽園に、コロナ禍の日本のあり方を描いた寓話。ツーステップ(二階元幹事長)やチェリー広場(桜を見る会)など前作よりも直接的な比喩で、イエストール(高須院長)など、誰の事かと想像するのも楽しかった。有事の際にどんな政治家を選ぶべきか、衆院選前に考えさせられる読書になりました。2021/10/13
ゲンキ
136
カエルの楽園の続編で、作者は、コロナウィルスで混迷する日本(国会議員等)を、面白おかしくカエルに置き換えて書いてみえます。5月6日に書き終えた話だそうだが、あまり違和感がなく読めてしまうのは、日本がコロナの第二波で停滞しているためか。ただ、作者も流石に首相が辞任することまでは読めなかった。まぁ、いずれにしても、大変面白かったし、すぐ読めました。ありがとうございました🙇。2020/09/13
hitomi.s
128
「まさに」だ。まさに。わかりやすいし(理解し易い)、そして、他に言い様がない程のわかりやすすぎさ(直接的)だ。時代が変わっていく真っ只中の今。百人居たら百通り。だけど、百人じゃあ利かない。感情も方針も様々で、納得する事も不安になるタイミングも「こうしてほしい」のご意見も様々だろう。これまで通りにはいかないよね。どうなっていくんだろう。時代を生きてる。逃げられもしないけれど、時代を生きようか。2020/09/08
shinchan
123
百田様、「錨を上げよ」以来久々の一冊!私、大ファンの為何を読んでも楽しい限りです。コロナ、コロナの日々が続く中、日本国は勿論のこと世界が良い方向となり、東京五輪が無事に開催されることを真剣に望みますが・・・???2020/06/23