出版社内容情報
マリコ文学史上、最強のヒロイン! エボラ出血熱、デング熱と闘う医師であり、数多の男を狂わせる妖艶な女神が、本当に愛したのは。
感染症の最前線で働く、WHOのメディカル・オフィサー、佐伯志帆子。世界中を飛び回るその凛々しい姿は、後進の医師や医学部に通う一人娘の憧れの的であった。だが仕事を離れた彼女は、奔放に恋を楽しむ、どうしようもなく妖艶な女――。医術の神・アスクレピオスに、数多の男たちに、狂おしいほど求められる美しき女神が、本当に愛したのは……。林真理子が初めて挑んだ医療小説。
内容説明
感染症の最前線で働く、WHOのメディカル・オフィサー、佐伯志帆子。世界中を飛び回るその凛々しい姿は、後進の医師や医学部に通う一人娘の憧れの的であった。だが仕事を離れた彼女は、奔放に恋を楽しむ、どうしようもなく妖艶な女―。医術の神・アスクレピオスに、数多の男たちに、狂おしいほど求められる美しき女神が、本当に愛したのは…。林真理子が初めて挑んだ医療小説。
著者等紹介
林真理子[ハヤシマリコ]
1954(昭和29)年、山梨県生れ。’86年「最終便に間に合えば」「京都まで」で直木賞を、’95(平成7)年『白蓮れんれん』で柴田錬三郎賞を、’98年『みんなの秘密』で吉川英治文学賞、2013年『アスクレピオスの愛人』で島清恋愛文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
92
読メでの評判は良くないですね。確かにラスト近くまで「な~んか中途半端なんだよね」感がぬぐえなかった。イマドキは現役医師の手による本格医療小説が読めるし、これは恋愛小説でもない。主人公志帆子のカッコよさだけは際立ってました。美貌で有能で、アラフィフながらもバンバン恋愛もしちゃって。物足りないままラスト近く、進也くんとの逢瀬の最中に東北大震災のシーンを迎え、なにか私の気持ち的にストンと納得できちゃったというか。それでいいんだよ、みたいな。お仕事あり、情事もグルメもあり、の林真理子さん的な楽しい作品でした。2015/07/23
くろにゃんこ
48
なんとなく読んだことがあるような・・・と思いながらやっと最後まで読み終えたものの、いまいちパッとしない内容のせいかハッキリ思い出せない。そうしたらなんと新書版での登録がありました(^^ゞその時の感想⇒⇒いつもならスイスイと読める彼女の作品が、今回はやっと読み終えた(-_-;)好きな医療系なのにどうしてなんだろう。誰にも感情移入出来なかったし、読み難い一冊で残念(>_<)⇐⇐コレ、今回の感想も全く同じです。ぶれない私(笑)2015/04/09
よしべ
26
林真理子好きの友人からのお薦め本。WHOで世界を駆け回り活躍する佐伯志帆子は、才色兼備で医師として尊敬を集めた上、華やかな色香を纏った女性である…と、いかにも林真理子さん好みの女性像に辟易しながら読み始める。世界的なパンデミック・医療訴訟・小児科医の疲弊・病院のコンビニ化等々現代医療の抱える問題に触れつつも、描いているのは志帆子の恋愛模様というのが、どこまでも林真理子さんらしいと感じた。林真理子さんのエッセイは元気を貰えて好きなのだが、この小説はうーん私の好みではなかったな。2015/11/26
カーミン
24
昔から林さんのファンでしたが、近年小説が出ないので、「もしかして引退!?」などと不謹慎なことを考えておりました。それゆえに、久々の長編小説を読んでたっぷりと真理子節を堪能いたしました。WHOのメディカル・オフィサー、佐伯志帆子は、その凛々しさゆえに、多くの医師たちの憧れの的です。感染症の最前線で働くその姿に、男性はとりこになっていくのです。しかし、彼女には、奔放に恋を楽しむもうひとつの顔がありました。2017/10/29
ひめ
23
NHKのプロフェッショナルで進藤奈邦子さんが放送され、進藤さんにとても感銘を受けました。その方がモデルということで手に取った本。感染症の最前線というよりは、奔放な恋に焦点を当てているような気がして、どうしても頭の中のイメージは進藤さんなのでとても違和感を覚えつつ読みました。恋多き女という視点て読めばそれはそれでいいと思うのですが、それなら娘との関係について、村岡進也が急に強引になった等、もっと書き込んで欲しかったな。これは自分で考えるってことかなぁ。2015/05/03