新潮文庫<br> 伽や子のために

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新潮文庫
伽や子のために

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  • サイズ 文庫判/ページ数 247p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101172019
  • NDC分類 913.6

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

78
2017年125冊め。偏見と差別を乗り越え朝鮮人として生きようとする青年と、日本人でありながら朝鮮人として育てられた少女。若い二人の愛には、悲惨な戦争の歴史の影が付きまとう。足かせのように逃れることのできないそれは、生まれなのか育ちなのかと答えの出ない嘆き。最後の彼女の身の持ち崩し方が在り来たりで惜しい終わり方。明姫の生きざまが鮮烈が故に、惜しいと思ってしまう。(続)2017/02/07

松本直哉

21
ありきたりの青春悲恋物語のように見えても、味わいを複雑にしているのは、第一に伽倻子の口走る「復讐」の一言であり、幼少期に養父から受けた性暴力が、清純に見える少女の心に、さらにはサンジュニとの恋にも暗い影を投げかける。第二にサンジュニの在日という出自であり、朝鮮人の血なのに朝鮮語を話せず、どちらの国に帰属するかわからない。日本人との交際を親に禁じられても伽倻子との恋を紡ぐことで、親世代にはできなかった新しい時代を切り拓こうとする志も、束の間の蜜月ののち無惨に断ち切られる。空回りとすれ違いの果ての別離の苦しみ2025/01/25

miki

2
実家の本棚に並んでいた。ずっと前のことなので、買ったことも読んだかどうか記憶にはない。タイトルに惹かれて手にとった。美しい情景描写。主人公の、つたなかった自分の愛に悔いを抱きながらも、あの時代にはそれが精いっぱいでもあったとの思いに深く共感。2019/05/22

wattey

0
映画になったことで知っていたけど、主人公と少女の恋物語かと思っていたが違った。ぜんぜん伽倻子のこと愛してないじゃないか・・・むしろ明姫と思ってしまった。否、明姫のようになれないこと、それが主人公の立ち位置なんだろう。2007/09/15

キーにゃん@絶対ガラケー主義宣言

0
伽や子のやは、変換できないのね? 青春の一冊です。2006/10/13

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