内容説明
彼の気持がわからない。優しい言葉と熱い抱擁。けれどその後の、思いがけない冷たさが、私を震えさせる。不安を押し隠して、私は笑顔を作る。私以外の誰が、こんなに彼を愛せるだろう…。孤独な夜の底で、満たされぬ想いをプライドに転化して、「恋の主人公」を演じ切ろうとする女たち。恋愛という甘美な衣装を纏った男と女のせめぎあいを、ビターな性愛と会話に絡めて描いた作品集。
著者等紹介
神崎京介[カンザキキョウスケ]
1959(昭和34)年静岡県生れ。’96(平成8)年『無垢の狂気を喚び起こせ』でデビュー。男女の恋愛の機微とエロティシズムを絶妙に織り成す作風が人気を博す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゆきのすけ
1
ちょっと艶やかな話を求めてみたけれど、逆に気分が憂鬱になった。自分が恋したときに思う不安を、自分の感情のままに行動したら、きっとこの本に出てくる女性と変わらなくなるだろうなって。反面教師として、良いかも。でも唯一「オスの条件」はいい話だったかな。これから幸せになれそう。それにしても、浮気癖のある男に惚れたら怖い。好きだからこそ嫌いになれなくて、浮気なんて絶対して欲しくないのに許したくなってしまう。ずるずるした関係にならないでいられるような、芯のある女でありたい。…私、不幸体質なのかも、なんて。笑2010/07/06
中野(racoon)
0
★★☆☆☆
ともき
0
この主人公にはあまり共感できないかな…。これに共感できるのは相当心が病んでるときじゃないかな。2013/11/19
てるぞう
0
読んでいたらめっちゃ負のオーラが押し寄せてきた。2013/10/21
二十西
0
不幸体質な人が周りにいたなって思いながら読んでいました。人の育ち方や環境に影響をうけ性格や考え方が形成されているのだろうが、この体質はとても厄介ですが、最後にどこかで自分の思い立って救われるようになればいいですね。2013/03/06