ナショナリズムの美徳

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ナショナリズムの美徳

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  • サイズ 46判/ページ数 286p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784492444603
  • NDC分類 311.3
  • Cコード C3033

出版社内容情報

自由と民主主義を破壊したのはリベラリズムだった!トランプ外交、アメリカ保守再編や欧州ポピュリズムに大きな影響を与えた問題作。

内容説明

誤解されがちなナショナリズムの価値観をとらえなおしている。無政府状態と帝国主義を両極に置き、その中間的なものとして国民国家を置いている。国民国家が、最も個人の自由や多様性を擁護し、発展させることができる政治体制であると指摘している。文化や起源、宗教を共有しているという連帯意識があって初めて、近代的な自由民主主義の政治制度や市場経済も機能させられるとしている。

目次

ナショナリズムへの回帰
第1部 ナショナリズムと西洋の自由(世界秩序の2つのビジョン;ローマ教会と帝国としてのビジョン;西洋のプロテスタント構造 ほか)
第2部 国民国家とは何か(政治哲学の2つのタイプ;政治秩序の基礎;国家はどのように生まれたのか? ほか)
第3部 反ナショナリズムと憎悪(憎悪はナショナリズムへの反論か?;イスラエルに対する誹謗中傷活動;イマヌエル・カントと反ナショナリズムのパラダイム ほか)
ナショナリズムの美徳

著者等紹介

ハゾニー,ヨラム[ハゾニー,ヨラム] [Hazony,Yoram]
イスラエルの哲学者、聖書研究家、政治理論学者。エルサレムのヘルツル研究所所長。公共問題研究所のエドマンド・バーク財団会長。研究機関シャレムセンター創設者。『ウォール・ストリート・ジャーナル』『ニューヨーク・タイムズ』『ニュー・リパブリック』などに寄稿多数。エルサレム在住

庭田よう子[ニワタヨウコ]
翻訳家。慶應義塾大学文学部卒業

中野剛志[ナカノタケシ]
評論家。1971年、神奈川県生まれ。元・京都大学大学院工学研究科准教授。専門は政治経済思想。1996年、東京大学教養学部(国際関係論)卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。2001年に同大学院より優等修士号、2005年に博士号を取得。2003年、論文“Theorising Economic Nationalism”(Nations and Nationalism)でNations and Nationalism Prizeを受賞。著書に山本七平賞奨励賞を受賞した『日本思想史新論』(ちくま新書)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ta_chanko

22
グローバル化が進む現在、ナショナリズムは諸悪の根源のように言われているが、ナショナリズムに基づく国民国家の分立状態こそが、世界の平和と安定に寄与すると著者は主張。普遍的な価値観を世界に押し付ける帝国主義のほうが、抑圧や抵抗、反乱などを引き起こしてきた。また国民国家の分立による勢力均衡や競争が、科学技術の進歩を生み出した。国連・EUなども国家主権を抑えて普遍的な価値観を広めようとする帝国主義的な機関。世界政府など望むべくもない。理想よりも現実。理性よりも伝統。理性の暴走に警鐘を鳴らす保守陣営からの熱い主張。2021/06/14

しろくまZ

12
イスラエル出身の学者によるナショナリズム擁護の書。著者は、まず氏族、部族があり、それらが個々に存在して纏まっていない状態を無政府状態とし、その対極にあるのが普遍的価値観で統一された「帝国」であるとしている。その中間にあるのが国民国家で、著者は旧約聖書由来の価値観を背景として、自由で独立した国民国家とそれらによる秩序を肯定している。国連やEUなどで見られるグローバリズムを、リベラル帝国主義として強く批判している。また、国民国家において、一つのナショナリティの圧倒的優位性が平和や寛容性を生むという指摘は(続)2025/11/20

日の光と暁の藍

11
【世界は単純ではない】本書が難しいとか、分からないというレビューがあるが、当然と思う。そもそもナショナリズムという概念自体が難しく、それを読者に伝えることは更に至難の技だ。その上、本書はグローバリズムや帝国主義を批判しナショナリズムやネーションステイトを擁護する理論書となっており、実例に乏しく説得力に欠く印象は否めない。著者が伝えたいことは、グローバリズムやリベラリズムのように、単一の理論や一つの帝国の下に世界が成り立つと単純に信じることの出来るほど世界は単純ではない。そんな単純な理論に騙されるな、と。2024/05/11

ベラ・ルゴシ

10
予め断り、「とても読解が困難なので点でしか理解していません」新自由主義とグローバリズムは相似し、グローバリズムと共産主義は類似、共産主義はリベラリズムと類洞、リベラルは帝国主義と、帝国主義=新自由主義…。国民国家の醸成には革新では限界があり、一定の障壁や蓄積された慣習が前提である。簡単に言えば「多様性には伝統が前提、多文化共生は治安維持が前提」、こんな過激な新自由主義が誤った政策、失政を生んだ。分断・貧困・格差…、エスタブリッシュメントの罪は途轍もなく重い。GBの脱退は必然、他国を尊重する前に自国を想え。2021/06/04

小鳥遊 和

6
石田健著に「リベラル・ナショナリズムを志向する」と書かれていたのに共感したので検索して本書を知った。評者が関心ある論点だけをまとめる。著者は「政府の哲学:国民国家の存在を前提にし、その枠内での政治を論じる」と「政治秩序の哲学:国民国家自体、及びそこに包摂される諸集団の形成を論じる」を対置。前者が「国家はリベラルに形成されたのではなく、諸集団は対等でなく、人は理性的なだけではない」ことを忘れると、対内的には「すべての文化や集団と等距離な中立国家という幻想」、対外的には「リベラル帝国主義」に陥ると喝破する。2026/10/16

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