内容説明
子どもの素朴な疑問は根源的であるだけに難問が多い。「空ハナゼ青イノ?」「ナゼドンドンオ札ヲスッテ貧乏ナ人ニアゲナイノ?」思わず逃げ出したくなる質問に、文科系人間であるあなたはどう答えればよいのか。今さら恥ずかしくて聞けない諸問題を、本書がやさしく解明。知識に対する憧れと畏れを身につけ、子どもの好奇心の芽を正しく伸ばしたいと希望する、心優しき大人たちへ。
目次
赤チャンハドコカラクルノ?
大人ハナゼオネショシナイノ?
宇宙線ッテナアニ?
オジイチャンノ頭ハドウシテ白イノ?
海ノ水ハナゼカライノ?
空ハナゼ青イノ?
夜ニナルトナゼ眠ラナクチャイケナイノ?
赤チャンノ白目ハナゼ青イノ?ウチワデアオグトドウシテ涼シイノ?
ナゼオ月サマハボクガ歩クト追ッカケテクルノ?〔ほか〕
著者等紹介
伊丹十三[イタミジュウゾウ]
1933(昭和8)年映画監督伊丹万作の長男として京都に生まれる。映画俳優、デザイナー、エッセイスト、後に映画監督。TV番組、TVCMの名作にも数多く関わり、精神分析がテーマの雑誌「モノンクル」の編集長も務めた。翻訳者としての仕事もあり、料理の腕も一級だった。映画「お葬式」発表以降は映画監督が本業に。数々のヒット作を送り出した後、’97(平成9)年12月没
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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テイネハイランド
13
大江健三郎の「取り換え子」を読んでいたら、大江の友人かつ義兄であった著者が気になったので、この本を読んでみた。「気まぐれコンセプト」ぽいイラストは伊丹自身の手によるもので、イラストレーターとしても食べていけそうな感じ。本書は、子供が親に問うような素朴な疑問(理科系の質問が多い)とそれへの回答集になっている。本のコンセプトはいいものの、伊丹の回答自体は切れ味鋭いとまではいかず、海苔のあぶり方を述べた箇所がいちばん伊丹らしく生き生きとしていたように思えた。2016/05/09
さくちゃん
6
「空はなぜ青いの?」「夏になるとどうして暑いの?」といった子どもの素朴な疑問に答える形で、理科の知識を分かりやすく教えてくれる1冊。伊丹氏のたとえ話が絶妙で、なるほど!と思うことが多かったです。2014/08/02
おーえ
5
「いざ」という時のために手元に置いておきたい本2016/07/24
akubinaka
4
為になるし夢もある。子供からの素朴な疑問に対して、こんな風に答えられたら素敵だなとお手本になるものばかりです。2020/09/07
やまねっと
3
いくつか読んだ伊丹十三本の中で1番面白かった。端々に出てくる著者のインテリっぽさがそんなに嫌味なく読めて中身に納得できる。 40年以上前に書かれている本だから現在ではどうなっているか比べてもみたい。 まあ、単純に屁理屈が言いたいだけなのだが。 2018/11/17